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皆と挨拶を済ませた後voidollさんに案内された自室へと向かうと氷柱男が壁を背に廊下に立っていた。
しかも私の部屋の手前に立っていて避けたくたくても避けれないのが更に忌々しい。
さっさと通り過ぎてしまおうと考え無言で前を通り過ぎようとした時突然手首を思い切り掴まれた。
「っ!?」
「挨拶もなしに通り過ぎようなんて礼儀がなってないようだな」
「…喧嘩を売りに来ただけなら帰ってくれ」
「用があるから来たに決まっているだろ。俺も暇じゃないんだ」
「あっそ…なら用件は?」
「…お前の武器の扱い方教えてやる」
「は?」
「自惚れるなよ。万が一味方に当たった時足を引っ張られたりしたら困るから仕方なくだ」
余りの意味の分からなさに言葉が出てこなかった。この男が私に武器の扱い方を教える?敵に塩を送るなんて随分舐めた真似事をしてくれる等と考えたが他のヒーロー?とも特に親しい人がいないしましてやマリア様に教えを乞うなんてみっともない真似は出来ない…となると逆にチャンスではないかと思う自分もいて頭がプチパニック状態だ。
私が中々返答せずにいると我慢の限界が来たのか氷柱男が掴んでいた手首を離し、背を向けて歩き始めた…と思ったのだが突然踵を返し私を睨みつけるように見た。
「明日6時にこの部屋の前で待ってろ、部屋から出てこなかったらドアを蹴破る」
「ちょっ!」
勝手に約束を取り付けたかと思うと私の返答も聞かずに足早に去っていってしまった。
追い掛けて文句の一つでも言ってやろうかと思ったがドアを蹴破られる以外私にとって特にデメリットはなかったというか寧ろメリットどころか嫌いであろう私と朝一番に私と顔をつき合せることになる上に武器の扱い方を教えないといけないという意味では向こうはデメリットしかない筈なのに何故わざわざこんな事を取り付けてきたのだろうか…
買ってでも苦労したがる性格なのだろうか…難儀な人だなと遠い目をしていると後ろから突然誰かに肩を叩かれた。
後ろを振り返ると黒いマスクを付けているせいで表情がよくわからない男が居た。
「アダム君と仲いーのな」
「仲がいい訳…!」
「おーおー怖い怖い〜折角の可愛い顔が台無しだぜ?」
「へっ」
異性に褒められる以前にまともに話した事さえないのに突然可愛いなんて言われたせいで自分でも顔に熱が集まっていくのが分かった。
「おー顔がリンゴみたいになってんぜ」
「…男性にこういう事言われたの初めてなんで」
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ブリ(プロフ) - 葉流@マルコス愛さん» ありがとうございます!アダムいいですよね…!しかもシーズン来ますしお互い頑張りましょうね!! (2019年1月27日 15時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
葉流@マルコス愛(プロフ) - はぅ……だむぅ……よき( (2019年1月23日 20時) (レス) id: e55367f9ec (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - 扇ちゃんさん» 温かいお言葉ありがとうございます!今作も見て頂けてとても嬉しいです...!扇ちゃんさんのご期待に添えるような小説が書けるかは分かりませんが精一杯頑張らさせて頂きますので見て頂けると幸いです! (2019年1月16日 15時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
扇ちゃん - ブリさんの新作楽しみに待ってました…!またアダム落ちで、しかも今回は色んなコンパスキャラが出てきて嬉しいですヾ(●´∇`●)ノ更新無理せず頑張って下さい!!!応援してます(`・ω・´)ゞ (2019年1月16日 14時) (レス) id: f2fb5d5d4d (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - ソーンきゅんさん» コメントありがとうございます…!更新頑張らさせて頂きますので読み続けて頂けると幸いです! (2019年1月10日 14時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブリ | 作成日時:2019年1月4日 17時