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私は御手洗に行くとリリカさんに伝え部屋からそっと出て、覚束無い足取りで自室に戻った。
まさかこんなにも好きになっていたなんて思いもしなかった。
確かにここ最近氷柱さんの一挙一動で気分が変わったり気づけば目で追ってしまっている事も多々あった。
｢アダム…さん…｣
彼の名前を口にしただけで両目に涙が溜まってきた。
とても苦しくて心臓が止まってしまうのではないかと思ったがどくんどくんと止まることなく動き続けている。
私はこのまま一人でいたらもっと気が滅入ってしまうと思い部屋から出ようとした瞬間ドアが2回程ノックされた。
私はちょっと待って下さいねとドアに向けて声を掛けたがノックした本人は私の返答を待たずドアを開けた。
何と訪問者は私が敬愛してやまない色鮮やかな紅色の長い髪を揺らしたマリア様だった。
｢ごめんなさいね、勝手に入っちゃって｣
｢いっ、いえ！｣
泣いていたのがバレないように目を擦る私にマリア様は苦笑を浮かべるとハンカチを差し出した。
｢ありがとう、ございます…｣
マリア様はいいのよと言うと私のベッドに腰を掛け真剣な眼差しで私を真っ直ぐと見つめた。
｢盗み聞きする訳ではなかったのだけれど…貴女あの男の事好きなの？｣
｢へっ…？｣
直球すぎる質問に私は一瞬呆けたが直ぐに事の重大さが分かり顔から血の気がなくなった。
マリア様があの男を嫌っているのなんて百も承知だ。そして私はマリア様に仕える部下なのに…団長が嫌う相手を好きになってしまったなんて重罪にも程が有る。
私は膝と額を床に付け、必死に謝罪した。
｢ごめんなさいっごめんなさい…貴女があの男と敵対しているのを知っておきながらこんな気持ちを抱いてしまって…罰はなんなりと受けますから…捨てないで…｣
頭上から溜息が聞こえ私は捨てられるかもしれないという恐怖に体を震わせていると突然頬を優しく触れられた。
｢本当に馬鹿ねぇ…私が貴女を捨てる訳ないでしょ？｣
｢マ、マリア様…｣
｢人を好きになるって素敵な事じゃない、もっと胸を張りなさい｣
まぁあの男を好きになったっていう貴女の趣味は少し理解出来ないけれどと言い悪戯っぽく微笑んだ。
私は安堵で体から力が抜け涙を拭う事さえ忘れ泣いているとマリア様が私の体を抱き締めてくれた。
彼女の傍に居られなくなるぐらいなら氷柱さんなんて…と思ったが結局どちらも同じぐらい苦しくて欲張りな自分に吐き気がした。
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ブリ(プロフ) - 葉流@マルコス愛さん» ありがとうございます！アダムいいですよね…！しかもシーズン来ますしお互い頑張りましょうね！！ (2019年1月27日 15時) (
レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
葉流@マルコス愛(プロフ) - はぅ……だむぅ……よき( (2019年1月23日 20時) (レス) id: e55367f9ec (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - 扇ちゃんさん» 温かいお言葉ありがとうございます！今作も見て頂けてとても嬉しいです...！扇ちゃんさんのご期待に添えるような小説が書けるかは分かりませんが精一杯頑張らさせて頂きますので見て頂けると幸いです！ (2019年1月16日 15時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
扇ちゃん - ブリさんの新作楽しみに待ってました…！またアダム落ちで、しかも今回は色んなコンパスキャラが出てきて嬉しいですヾ(●´∇｀●)ﾉ更新無理せず頑張って下さい！！！応援してます(｀･ω･´)ゞ (2019年1月16日 14時) (レス) id: f2fb5d5d4d (このIDを非表示/違反報告)
ブリ(プロフ) - ソーンきゅんさん» コメントありがとうございます…！更新頑張らさせて頂きますので読み続けて頂けると幸いです！ (2019年1月10日 14時) (レス) id: 15ed17f676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブリ | 作成日時：2019年1月4日 17時
