07 ページ7
「え、、何これ、、こんなに大きいなんて聞いてない」
私の目の前には96ちゃんくらいなら入れてしまうんではないかと思うくらいの大きな段ボールが数個積まれていた
こんな大きな段ボールを笑顔で玄関に置いていく宅急便のお兄さんに軽く殺意すら覚えたが、まぁ自分で買ったものだし、、、
ただ一人では到底持てそうもないしどうしたものか
♪〜♪〜
ナイスタイミングと言わんばかりのタイミングでスマホがなった
「もしもし?どしたの急に??」
スマホの画面には”天月くん”と出ていた
ガチャ
「うわーー何これ。何買ったらこんな段ボールくるよ」
玄関であきれながら天月くんがつぶやいた
「だから別に来なくていいって言ったのに、、、」
そう。私は”何してるの?”って聞かれたから”段ボール片付けてる”とだけ伝えたらなぜか家にまで手伝いにくるとわざわざやって来たのだ。
「よいしょっと!これどこ運ぶの?」
「あ、、、じゃあそこの右の部屋で、、」
天月くんは軽く段ボールを持ち上げると笑顔で”任せとけ”とあっという間にあの段ボールを運び終えた
「それにしてもこれもしかしてPCだよ、、ね?運んでるときちょっと見えちゃった」
”いやーっ俺来てほんとよかったね!配線やったげる!”とてきぱきとPCまでセッティングまでしてもらい、もう私は天月くんに頭が上がらなかった、、
「ほんとにごめんね?何から何まで、、何かお礼、、」
お礼といっても何をしたらいいか全く思いつかないけどとりあえず頭をさげた
「いやいや!むしろ俺がこの前のお詫びに何かできたらと思って連絡しただけだし!全然大丈夫!」
「あと、、ごめんじゃなくて”ありがとう”って言ってくれたほうが嬉しいな!」
いつも謝ってばっかりだった自分に言われて初めて気づいた
天月くんは笑顔で私の頭を撫でた
なんだか天月くんに心の中を乱されてばかりだな
細いのに大きくて少しごつごつした手がやっぱり男の子なんだなっと感じて少し照れた
今思えば私の部屋に天月くん(男)がいるのは世間一般的に割とまずいのでは?
「それにしても、、Aちゃんの部屋さ、、なんか男子高校生って感じだよね!」
、、、、、前言撤回。私の部屋に天月くん(悪ガキ)がいるのは何も問題なし!!!
「ほんと失礼なやつ!!!」
ケラケラといたずらが成功した時みたいに、嬉しそうに笑う悪ガキ
「、、、、ありがとうね!!!!」
私は笑顔で感謝を伝えた。
73人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瑠衣 | 作成日時:2021年6月18日 16時