離れていても #12 ページ6
今日は藍ちゃんがイタリアへ行ってしまう日です。
「やだぁ、藍ちゃん日本にいて〜〜」
ぎゅっと抱きついて駄々をこねる。
本当は、海外でバレーを頑張る藍ちゃんにこんなこと言ったらダメだってわかってる。
でも、寂しい。
『俺も会えんくなるの寂しいけど、行かないのは難しいんよなぁー』
私の気持ちなんてお見通しで、頭をよしよししてくれる藍ちゃん。
「わかってる…でも藍ちゃん、ファンの子に優しいし心配になっちゃう」
こんなにかっこよくて、ファンの子にも笑顔で応じて、ガチ恋の子増えちゃうよ。
そんな優しいところも含めて好きなんだけど。
『まっじでそこは心配せんで！いっぱい写真とか送るし、ファンの子は見れんよ、Aだけの特別なやつ』
私だけ、"特別"という言葉でモヤモヤが少し消える。我ながら単純だ。
「楽しみにしてる！」
『おー、待っとって。ってか、Aこそ！どっかの男と仲良くなったりせんでよ！？かわいいんやから！』
うりうり、とほっぺを伸ばされる。
「絶対ひないよ〜、藍ひゃんしか見てないもん」
『…もーかわいい。』
ぎゅうっと抱きしめられて、顔を覗き込まれる。
『キスしていい？』
「…うん、」
ゆっくりと重なる唇。これから会えない時間を先取りして埋めるように、長く口付けられる。
「だいすき。」
『あーーあかん、行きたくなくなる…』
さっきまで私の方が行ってほしくなかったのに、今度は藍ちゃんの番みたいだ。
『けど！もっとかっこいい姿Aに見せるために、行ってくるわ！』
「うん、強くなって帰ってきてね！」
私がそう言うと、藍ちゃんはニッと笑ってグッドをつくる。
『あったりまえよ。まかしとけ！』
「体調には気をつけて」
『ありがと！』
最後にもう一回、行ってらっしゃいのキスをする。
遠くからでもずっと、応援してる。
その想いが届くように、背中を見送った。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←その気にさせるが勝ち #13
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 273人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るー - 小川くんの小説すっごく嬉しいです！出来たら、小野寺くんのも書いてください！応援してます！ (10月14日 20時) (
レス) @page6 id: 4d20971aa2 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪花(プロフ) - ノアの方舟さん» ogwくん、個人的に一番書きやすくてネタも多く降ってくるんですよね…（笑）マイペースですが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです！♡ (10月13日 23時) (レス) id: 40e1a2b6cf (このIDを非表示/違反報告)
桜雪花(プロフ) - ネオンライトさん» コメントありがとうございます！励みになります☺️ (10月13日 23時) (レス) id: 40e1a2b6cf (このIDを非表示/違反報告)
ノアの方舟(プロフ) - 小川くんの夢小説全然ないんでめっちゃうれしいです！ (10月12日 13時) (レス) id: cebf5680f2 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンライト - すごく良いですね！続編を楽しみにしています♪ (10月11日 11時) (レス) id: 1121998891 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜雪花 | 作成日時：2023年10月11日 0時
