【HQ!!】稲荷崎の護り神② (ページ18)

今日:12 hit、昨日:76 hit、合計:216,630 hit

62 ページ18

―春高初日

『おぉ...人多いなぁ』

稲荷崎の初戦は2日目のため今日は各自試合を観戦している。

『出た。烏野やん』

北「烏野？宮城のか」

『そっ。牛若倒したとこ』

尾「あそこのどっちかと当たるんやろ？」

『んー。まぁ、どっちでもええけど。烏野とはやってみたいな』

赤「珍しいやん」

大「知ってるやつでもおんのか？」

『いんやー？夏にちょっとだけって感じ』

マスクで顔は隠れているが一ノ瀬は楽しそうな表情をしている。
すると―

黒「おやおやおや。一ノ瀬君じゃん」

『うわぁ...黒尾さんやないっすかー』

黒尾に声をかけられた一ノ瀬は北たちに声をかけ席を離れる。

『久しぶり』

黒「久しぶり。相変わらず可愛いねぇ～」

『あほ抜かせ。つくもんついとるし男や』

黒「知ってる、知ってる」

『ぼっくんには会った？』

黒「ん？会ったよ。で、どう？烏野は」

『おもろい感じに仕上がってんな～て思った』

黒「おやおやおや？」

『あのメガネ君のブロックお前のやろ』

黒「ほほ～ん。やっぱりわかる？」

『お前ブロック上手いから』

黒尾は嬉しそうにニヤッと笑い一ノ瀬に抱きつく。

黒「一ノ瀬くんって俺の事好きだよね～。これ両想いじゃない？」

『やかましいわ』

黒「ねぇ、ねぇ」

『なんや』

黒「お宅のチームメイト顔怖いんだけど」

黒尾に言われ一ノ瀬は稲荷崎が居る方を見る。
そこには食い気味でこちらを見ている双子。
スマホを片手にニヤニヤしている角名。
ちらちらとこちらをうかがっている銀島。

『あー...気にせんでええよ』

黒「愛されてんね」

『せやろ？』

一ノ瀬はくるっと黒尾の方を向き笑う。

黒「うぅ...かわ...可愛い」

『黒尾さんや。君もお迎え来てんで』

黒「まじ？」

そこには音駒のメンバーが立っていた。

黒「じゃ、一ノ瀬君またね」

『またね』

一ノ瀬は小さく手を振り席へ戻る。

侑「優くん！何！！浮気！？」

『声デカいわ！ってか浮気ちゃう！』

侑「もぉー...他校は想定外や...」

『やっかましい！』

北「ちょっと静かに出来ひんの？」

侑「は...はい」

『う...うす』