【歌い手】浦島坂田船の"田"とは私のことですがなにか？【浦島坂田船】2 (ページ2)

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You side

うちは昔からなんの取り柄もなかった。

学校でもその辺にいるようなモブキャラだったし、

それでいても虐められているわけでもなかった。

そんな平凡なうちと仲良くしてくれたのはうらただった。

『ねえうらた～』

う「んー？」

『どうして仲良くしてくれてん？』

う「んー、Aだからかな」

他にも友達はいたけど、うちの中で一番の友達はうらただった。

それだけは変わらなかった。

_____そんなある日。

『…うた…いて？』

う「そう！俺やってんだけど、Aもやらね？」

『んー…まあ、うらたが言うなら。』

うらたが歌い手、というものをやっているのを知り、その場のノリでうちも歌い手、というのをやってみた。

歌を歌うのは好きでもないし嫌いでもない…

言わば普通と言うやつだ。

最初はそんな軽い気持ちでやっていた。

けど

(歌うんって…こんなに楽しかったっけ…)

いつしかハマってった自分がおって

(ああ…うちは歌うことが好きなんやな…)

教員の資格を取るための勉強を、大学に行きながらして、息抜き程度に歌い手の活動に打ち込んでいた。

う「なあ、たーた！今度俺の知り合いと一緒に配信しねぇか？」

『配信かー、いいんじゃない？』

う「やった！俺とお前含めて5人だから！

また日程は言っておく！」

う「どうもー、うらたでーす」

し「…志麻。」

さ「坂田です！」

せ「センラです～」

『…あーっと、たーた、です…』

し「え？女？」

さ「うらたさんの友達って、女の人だったん？」

せ「予想外でしたね…」

…これがうちらの出会い。