Whereabouts

＊ ページ30

赤side

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最近、神ちゃんの様子が変。
っていうか、やっぱりまだ病気を受け入れられてない感じ。





約3年前。
ジャニーズWESTが結成して5周年を迎えた頃。


ツアーに向けてのリハを行なっている時、ダンス中に神ちゃんがよく転ぶようになった。


それからダンス中だけではなく、普通に歩いていて何の段差も無いところで転んだり、手に持っている物をよく落とすようになった。


最初はみんなも神ちゃんも疲れてるんやなって笑ってたけど、あまりにもそんなことが増えてきたから、さすがに心配になって、病院に行くように言った。


そして、神ちゃんに異変が起きて半年。
『ALS』と診断されたと言われた。

診断された時には少し歩きづらそうにしていて、ダンスの複雑なステップはほぼ出来なくなっていた。

しばらくの間は何とか誤魔化しながら一緒に活動出来ていたが、診断されて半年後、もう自力で歩くのもかなり厳しくなり、簡単なダンスでさえ踊れず、誰かの支えがなければ長時間立つことも出来なくなった。



そうして、神ちゃんはWESTを辞めた...。




今、1日の殆どをベッドで過ごす神ちゃんを見ると、動けていた頃を勝手に思い浮かべて、比較して、心がギュッと苦しくなる。



重「神ちゃん、あのさ、俺ら来週からツアーが始まるんよ」

神「そっか！もうそんな時期なんやね」

重「せやから、しばらく来れなくなんねん。ごめんな...」

神「なんで謝るんよ。ぶちかましてきてや！」

重「おん！しばらく会えなくなるし、天気もええから散歩でも行かん？」

神「ええよ！理由はよう分からんけど(笑)」




神ちゃんを車椅子に乗せる為に抱き上げると、病気のせいで筋肉が無くなったせいで、手足は随分細くなったし、身体自体もうんと軽くなった。


重「よし！気持ち悪い所ない？」

神「おん！大丈夫！」

重「んじゃ、出発しよか！」


















神ちゃんに気を使う俺も嫌やし、気を使わせてしまう俺も大っ嫌いやなと神ちゃんに会う度思ってしまう。


神ちゃんの病気を受け入れられてないのは、俺も一緒なのかもしれん...。

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