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彼の家と思しき場所に着いた後、密は少し変わったリズムで戸を叩いた。少し間が空いてから、鍵の開く音の後、ドアが開く。
「おかえり、お兄ちゃん！ 今日は早かったんだね！」
その影から、黒髪を揺らしながら少女が出てきた。明るい声や、大きく開く口から利発そうな雰囲気が醸し出されている。──ただひとつ不思議な点を挙げるとすれば、何故か彼女は目を閉じたままであった。
後、彼女は少し不思議そうに首を傾げた。兄以外の者がいる、と気配を感じ取ったのか。それを読み取った密は、妹の手を取り、安心させるように二、三度叩いた。
そして、「お願いします」というようにヴァイスの方へ視線を向ける。
ヴァイスは、見下ろすのはちょっと態度が悪いのかと思ったのか、膝まづいて彼女を見上げる格好を取る。
「津久葉君──じゃないな。満井君の職場の一応上司、ヴァイス・スフォルツです。いつも弟さんにはお世話になってます」
見えていないのかもしれないけれど。
ヴァイスはいつものように笑顔を浮かべ、明るいトーンで自己紹介をする。
すると彼女は「えぇっ」と、可愛らしい悲鳴を上げた。そして、照れくさそうに口元に手をやる。その仕草は、密──もとい、兄の光とよく似ていた。
「やだもう、お兄ちゃんってば。呼ぶなら言ってよ、部屋の掃除しといたのに……。あっ、私は妹の明です。スフォルツさん、いつも兄がお世話になってます！ 私、妹のちょっと待っててください、準備するので！」
そう言うなり、パタパタとスリッパの音をたてながら部屋の奥へ消えていった。
すると、準備していたのか密が紙片をヴァイスの方へ差し出す。
『お気づきだと思いますが、あいつ目が見えないんです。教育場のときに、事故で』
分かった、とヴァイスは頷く。
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紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» なんですかねそれ尊すぎやしませんか？？ そしてそれを桐箪笥さんが書いてくれる、と……（控えろ） (2020年1月1日 0時) (
レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - 紫清さん» なんだかその後に早朝、神社などに思った訪れて御籤を引いてみんなで甘酒でも呑むのかな…と想像してしまいました。ごめんなさい、つい…想像が止まらない… (2019年12月31日 23時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» グレイくんはそういう所Z要領良さそうだなと思いまして笑 私も、彼らの幸せそうな姿が書けて楽しかったです！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - くろせさん» ありがとうございます！ 昇華隊の野郎共はいいですよね！！（負けじと大声） (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - グレイ…とことんやるだけやって責任放棄ですか、そうですか← 幸せそうなみんなが見れて感無量です！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
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