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『っ……私をどうするつもりですか。異能力を利用しようと思ってても無駄ですよ』





太宰さんの異能力……其れは恐らく“異能力無効化”。





力に頼りっぱなしの私からしたら…天敵に値する人物だろう。





ツゥ…と、嫌な冷や汗が頬に伝う私に対して、太宰さんはずっとにこにこ笑っている。





…………………笑っていないで先ずは其の絡んでいる手を離してほしい。いや、自分で離そう。






手を振り払おうと片手に力を入れた時、ふと太宰さんの口が開いた。





太宰「ふふっ…そもそも私は端から異能目当てじゃあない。Aちゃん自身が欲しいなぁ…」





ギュッと太宰さんの手が私の手を更に強く掴んだ。





『〜〜〜〜〜〜〜っ離してください!』





太宰「うーん? 何だってぇー? 私、私の言ってる事を信じてくれない人のお願いは聞こえないのだよ〜」





此の男は〜〜〜〜〜っ!





いや…一旦落ち着けA。冷静になろう。





ふぅ…っと深呼吸して、全身の力を抜く。





『………分かりました。信じます。信じますから其の手を離してください』





太宰「おや、急に冷静……」





『離 し て く だ さ い』





私が再度言うと、太宰さんは残念…と、含んだ笑みを浮かべながらも離してくれた。





『別に……探偵社がどうであれ、今日限りで私に関わるのは辞めてくださいね。……………賢治くんは別として』





クレェプ奢っていただきありがとうございました。と、太宰さんの手からクレェプを取って、其の場を立ち去った。





いや…立ち去ろうとしたんだけどね。





『まだ何か…?』





太宰さんが私の腕を掴んで其れを止めた。





私の腕やら手やら掴むの多いな此の男。





太宰「…………Aちゃん。私は此れでも一応探偵社の社員なのだよ」





『……知っています』





太宰「其処でなんだが……。Aちゃん、私と取引しないかい?」

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恋雪 - こんにちは恋雪です。最近「文スト」見始めたばかりで、まだ3季くらいまでしか知らないのですが、太宰さん推しです。作者様の表現力すごく高くて尊敬します!!これからも更新待ってます! (2023年3月17日 13時) (レス) @page16 id: dcf3f843ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヲタクJK | 作者ホームページ:non@nikoniko  
作成日時:2023年3月16日 2時

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