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相変わらずジリジリと暑い6月。


でもこの熱は、暑さのせいだけじゃない。



何故か成り行きでAさんと任務。絶賛動揺中です。

仕事中は案の定、僕が指示の聞き間違いとか不注意とかで散々だったけど
Aさんがカバーしてくれた。


やっぱりAさん、好きだなあ。


また僕の体温は高くなる。



シャツに張り付く汗が気持ち悪い。

臭って、ないかな?
暑い仕草で誤魔化して、嗅いでみた。



多分臭くない。

でも、自分の匂いは慣れちゃってよくわからないって聞くし……。




というか、汗の量!
吹いても拭いても止まらない。


Aさんなんてこんなに爽やかに歩いてるのに…。


彼女を見ていると、目が合った。


「敦君、汗かきすぎじゃない?ちょっと休憩しようか。」

「はい…。」




冷たいジュースが喉を通る。
さっきまで膜が張ってあるみたいだった脳が、晴れていく。


生き返る…


「ごめんね、時間があればカフェなんかで涼めたんだけど。」

この後、二人とも仕事を任せられている。


任務の前までは、国木田さんの鬼!って思ってたけど、


全然問題ないです。

むしろこうなって良かった。


Aさんと一緒にカフェなんて、そんな恋人みたいなことしてたらおかしくなりそうで、




考えすぎ…?



僕たちはコンビニで飲み物を買って、日陰で涼んでいた。

Aさんの手には僕の知らない、お洒落な飲み物があった。


「敦君、甘いもの好きなの?」

「えっ、なんでですか?」


「随分、女の子みたいなの飲んでるから。」


手元を見ると、可愛らしいパッケージの甘そうなジュースが。




「あ、暑くて選ぶ余裕無かったんですよ…。」


「私も、後輩の前だからって見栄はって、飲んだこと無いもの買っちゃった。」




Aさんは空を見上げて言う。


「これだけ暑がりだと8月は苦しいかもね。」


違うんです。
僕が暑いのは、あなたが……


声に出てしまいそうな気持ちをぐっと堪える。

さっきまで楽しかったのに、急に胸が痛くなった。

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設定タグ:短編集 , 文スト , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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秦弓月(プロフ) - お返事が遅くなりすみません。素敵なお話ありがとうございました。 (2018年12月29日 13時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - 遅くなって本当に申し訳ありません!完成しました。 (2018年12月22日 1時) (レス) id: cc1fa790a0 (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - あやなさん» 了解しました!なるべく早く投稿できるようにするつもりですが、少し遅れてしまうかもしれません。 (2018年9月15日 22時) (レス) id: f7b9203701 (このIDを非表示/違反報告)
あやな - その後、彼の側に居たいとポトマを出奔し、ボスの側近として敵組織に与してしまいます。彼女の異能力が悪用されることを恐れた首領から連れ戻すよう命じられた中也さんは…という感じです。よろしくお願いします。 (2018年9月14日 21時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
あやな - 猫又さん» 中也さんの方の設定が固まりましたので、コメントさせていただきます。全体のコンセプトは「中也さん×裏切り夢主」です。夢主は中也さんの幼なじみの異能力者で、補佐役を務めていました。しかし、ある時敵のボスに恋してしまいます。(続きます) (2018年9月14日 21時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:猫又オイル | 作成日時:2017年3月14日 21時

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