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中也は息を呑んだ。
つい数日前まで自分に満面の笑みを浮かべていた彼女は、艶やかな黒髪をなびかせてとても大人びていた。
「あァ、久しぶりだな。」
「中也は変わらないね。なんだか安心するよ。」
「そう言うお前は少し大人になったな……。それも恋をしたっていうボスのせいか。」
聞くと、Aは遠くを眺めながら言った。
「初めて会った時、魔法をかけられたみたいだった。
その顔と、声と、差し伸べられた手を見たらね。あの人について行きたくなったの。
一緒にいる時間が長くなるほど好きになって、あの人の虜になった。
私は幸せ者だね……。生きて組織から抜け出して、まさか敵のボスと生きていけるなんて。」
顔を見ると、さっきまでとは違う子供のような表情で頬を染めている。
いつもと違う上に転々と変わる雰囲気に、中也は戸惑った。
「一見乱暴で言葉遣いも綺麗とは言えないんだけど、仲間想いでつべこべ言いながらも優しくて意外と繊細で……。」
Aは語りを再開した。
生きたまま抜け出すのが難しいポートマフィアから“あの人”のところまで逃げ出すくらいのことはある。大変な溺れようだ。
中也は無意識に舌打ちをしそうになるのをぐっと堪えた。
自分はポートマフィアの幹部として、彼女を取り戻さなければならないから。
数秒沈黙が続くとAはあ、と声を上げて言った。
「中也に似てるかもね。」
なんと答えていいのか分からなくなって、中也は彼女の瞳を見た。
するとその眼が伏せられた。
「……中也。私、中也のこと好きだったよ。」
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秦弓月(プロフ) - お返事が遅くなりすみません。素敵なお話ありがとうございました。 (2018年12月29日 13時) (
レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - 遅くなって本当に申し訳ありません！完成しました。 (2018年12月22日 1時) (レス) id: cc1fa790a0 (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - あやなさん» 了解しました！なるべく早く投稿できるようにするつもりですが、少し遅れてしまうかもしれません。 (2018年9月15日 22時) (レス) id: f7b9203701 (このIDを非表示/違反報告)
あやな - その後、彼の側に居たいとポトマを出奔し、ボスの側近として敵組織に与してしまいます。彼女の異能力が悪用されることを恐れた首領から連れ戻すよう命じられた中也さんは…という感じです。よろしくお願いします。 (2018年9月14日 21時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
あやな - 猫又さん» 中也さんの方の設定が固まりましたので、コメントさせていただきます。全体のコンセプトは「中也さん×裏切り夢主」です。夢主は中也さんの幼なじみの異能力者で、補佐役を務めていました。しかし、ある時敵のボスに恋してしまいます。(続きます) (2018年9月14日 21時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫又オイル | 作成日時：2017年3月14日 21時
