アイドルな彼ら8 ページ8
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お母さんは私が反対すると思っていたのか、私を見たまま目を見開いていた。
それは一条さんも同じ様で。
まだ夫婦じゃないのに、ずっと前から夫婦だったと錯覚してしまいそうな光景である。思った通り、やっぱりお似合いだ。
「……本当にそれでいいの?」
「幼い時に父が他界してから、お母さんは一度も再婚の話を出した事がなかった。……だからこの前、一言だけど、再婚するかもと言われた事が、純粋に嬉しかったんです。今まで私を、女手ひとつで育ててくれたお母さんに私は仕事以外でも、幸せになってもらいたいです。」
私の言葉に一条さんは頷いてくれた。
用意していた言葉でもなく、ただ純粋な私の今の気持ち。お母さんと一条さんに幸せになってほしい。
すると、お母さんはお手洗いに、と言って席を外してしまった。
何か、余計なことを言っちゃったのかも。
そんな不安をよそに、一条さんは私に微笑みかけてくれた。
「結婚を認めてくれて、ありがとう。千秋は愛情表現がへたで、伝わりにくいことも多いけど、僕はAちゃんの言葉が嬉しかったんじゃないかなって思うよ。」
一条さんはお母さんの事、よく見てくれている。何だろう。自分のことのように嬉しい。
一条さんといれば、お母さんは今よりずっと幸せになれる、そう思った。
「あと、これも急で悪いんだけど1つ提案をさせてほしい事があるんだけど、聞いてもらえるかな。」
提案……?
結婚するにあたって、なにかあるのかな。
「?何でしょう。」
「僕の子供たちと一緒に暮さないかな。僕も千秋も仕事で忙しいから、この子たちと居れば、少しは寂しさが紛れると思う。迷惑をかけるかもしれないけど、退屈にはさせないよ。千秋にはまだ言ってないんだけど。」
す、Stellaと同居……!?私が!?
「いいんじゃない?ほぼA1人のウチより、男の子3人がいる家の方が安心できるわ。」
先ほどまで、席を外していたお母さんが話を聞きつけて、一条さんに加勢する。
さっきまでお母さんと一条さんの事で頭の中がいっぱいで完全に忘れてた……!
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一(プロフ) - 氷翠さん» 夢主は生粋のいい子ちゃんにしてみました。 読んでくださりこうしてコメントくださることが一番嬉しいです。 更新頑張ります! (2019年12月27日 9時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 輝星さん» ありがとうございます。ときめいてもらえて嬉しいです。更新頑張ります……! (2019年12月27日 9時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 夢主様良い人すぎて泣いた。大好きになりました!登録できないのが悔しい・・・更新頑張ってください!! (2019年12月25日 20時) (レス) id: 3f35ea9ba7 (このIDを非表示/違反報告)
輝星(プロフ) - とっても素敵でめちゃくちゃトキメキまくってました!すごく大好きです!語彙力なくて全然言えないのが悔しいです。更新頑張ってください!楽しみに応援してます! (2019年12月25日 2時) (レス) id: 5fda6ee181 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 神月さん» ありがとうございます。地の文が多くて読みにくいところもあると思いますが、そういってもらえて嬉しいです…!頑張ります。 (2019年12月17日 19時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e
作成日時:2018年5月4日 17時