【HQ】アイドルの兄たちに愛されちゃってます。【赤葦/白布/国見】

かわいい子には要注意７ ページ39

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「ま、待ってよ賢二郎。そこまでしてもらわなくても、平気。私、全然大丈夫だから！」
「あ？何でだよ。お前ボコボコに殴られた挙句、水ぶっかけられようとしてたんだぞ。普通に犯罪レベルのことやられてんだけど。」

うっ……たしかにそうかもしれない。いや、その通りでしかないんだけど。

「だって、Stellaのことが本当に好きだから、こうなったワケで……私にも非があるというか……。そ、それにStellaも許可してるって！」

自分の言ったことにはっとなって、両手で口を抑える。
もちろん、それはもう手遅れなわけで。驚いた顔をしている二人が視界に入った。適当なことで言い逃れようと思ったが、無理そうである。

「許可ってどういうことだよ。」
「……親衛隊の人たちに、Stellaはいじめを許可してるって言われて。」
「そんな覚えはないな。なぁ、京治。」
「う、うん……。何かの間違いじゃないかな。」

本当に分からないといった様子で、とてもじゃないけど嘘を付いているとは思えなかった。でも、Stella命の親衛隊の人が嘘を付けるとは思えない。Stellaと親衛隊の間で、言葉の受け取り違いでもあったのだろうか。

「嘘だ。賢二郎が昔女の子たちに頼んでた。ファンの統制。」

国見くんも保健室にやってきて、Stellaが揃う。ファンの統制ってどういうことだ？賢二郎の顔を見ると、やっぱり身に覚えがないらしく、考え込んでしまっていた。

「中等部のとき。自分で蒔いた種なのに覚えてないの？」

不思議そうに国見くんか聞く。何だこの、妙な違和感。いつにも増して、国見くんの言葉に棘があるように感じる。

「いや、思い出した。確かに、ファンの統制はファンの中でやれとは言ったけど、いじめなんて一言も。」
「俺に面倒くさい女が寄り付かなければ、暴力でも何でも、一番統制しやすい方法でアイドルとの一定の距離を取れ、って。昔の賢二郎はそう言ったよね。これ受け取り方によっては何やってもいいってことにならない？」

英の言葉を受けて、賢二郎が無言で俯く。

「たしかに、そうかもしれない。俺が浅はかだった。ごめん、A。お前が怪我したのも、暴言浴びせられたのも完全に俺が悪い。」

私に対して申し訳なさそうに、賢二郎は頭を下げた。





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