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降谷さんとの出会い14 ページ14







「ほう、俺を撃つ気か。やれるものなら、やってみろ。ガキに人など殺せるハズがない。」

「撃ってみろ」と言わんばかりに男は両手を広げた。
相手が私を舐めてくれて助かった。丸腰状態の人間は練習場の的と同じ。銃を構えて、男の左胸を確実に狙う。人に向けて撃つのは初めてだった。

ドクン、ドクン。

心臓が脈打つのが分かる。私を止める降谷さんの声が聞こえた。
それでも、迷うことなく引き金を引く。

パァンッ。

乾いた音と共に男が後ろに倒れた。それから数秒して、目の前が真っ黒になった。

「Aっ!」

エイトの声だ。発砲音を聞きつけてやってきたらしいく、抱きしめられたのだった。
苦しい程きつく抱きしめられたあと、がっしりと両肩を掴まれた。先ほどまで抱きしめられていて見えなかったが、悲しそうな顔をしたエイトと目があって、罪悪感に襲われる。

両腕を私の首に回して、耳元で話しかけた。

「怪我は。」
「……無い。」
「馬鹿。心配した。お前が死んじまったら俺、お前のご両親に合わせる顔ねぇよ……。」
「本当にごめんなさい。」
「でも、無事で安心した。」

安堵したように笑って、私の頭をぐしゃりと撫でた。
倒れた幹部の男は息をしていなかった。部隊はすでにマフィアを鎮圧していたようで、私が殺した幹部が最後の一人だったらしい。

マフィア部隊の仲間は、「君、若いのにやるじゃないか!」と私のことを賞賛していたが、一歩間違えれば死んでいた私の行動は「とても褒められたものじゃない」と叱った。

エイトが仕事に関しては真剣なことを知っていたが、私の前では常にへらへらした顔しか見せない男だった。そんなエイトに私は、悲しそうな顔をさせてしまったのだ。やる遂げたいことを決めたら、手段は選ばないし、人の言うことは聞かないし、後先考えずに動いてしまう私だけど今回ばかりはとても反省した。







もうすぐ過去編は終わります

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設定タグ:名探偵コナン , 逆ハー , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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- 更新停止…降谷さんに残業でもさせられてるんですか?() (5月4日 15時) (レス) @page31 id: 50b2221609 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな( ?)バナナ(プロフ) - くそぅ、、次はまだないのか……更新いつまでもまってまっせ、赤井さん…|´-`)チラッ (2023年4月3日 6時) (レス) @page31 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
Kaho(プロフ) - うわわわ、、これからって所で、、残念です (2022年11月27日 20時) (レス) @page31 id: 153df11488 (このIDを非表示/違反報告)
Black - 降谷さん尊い…更新してほしいです‼︎ (2022年5月27日 20時) (レス) @page31 id: 45fea12ca1 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 更新停止...😭 (2022年4月29日 17時) (レス) @page31 id: 72f8657db1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e  
作成日時:2019年12月1日 21時

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