鈴木さん3 ページ4
彼の発言に皆渋い顔をする
『あぁ、でも確かに32万部は多すぎたのかも知れないな、でもやらない冒険とやる冒険とでは得られるものも違うとは思わないかい?
そうだな、うん、僕も30万部くらいがちょうどいいんじゃないかな』
そういう彼に皆顔を頷くしかなかったのだった
龍「いやーさすが俺の兄ちゃんだわー、かったるい会議も早めに終わったことだし」
『クスクス)…聞くところによると高野くんはやり手だそうだね、彼が担当した漫画かなり面白いと海外の奴らも感心していたよ
海外版での評価もよかったものばかりだからな、だけど、、気持ちの押し売りだけでは上を納得させるのは難しい、今回俺も推したことだし頭のかたい上の連中も納得するだろ』
楽しそうに弟の龍一郎と話をしながら社内を歩いて進む
その姿に誰もがふりかえった
自ら社長になることを辞退して会社の成長のために自分がどの立ち位置にいるべきかを定義付けて
父親に出された条件をこなし
弟のこともきちんとたてた
だからこそこの会社は権力争いなんておこらなかったのだ
全ては自分と大切な人のために、
龍「なぁ、Aはさ、怒ってるか?
秋彦に何も伝えてやれなかったこと、、」
気がかりなことはただ一つ
権力争いの渦の中に未だに取り残されている秋彦をおいて海外へいく
そんなことAはしたくなかった
だが、宇佐見家はAを秋彦に自立する力をつけて欲しいというなんとも勝手な理由で海外へ向う1ヶ月も前から会わせては貰えなかったのだった
『そうだね、結局は秋彦だって冬彦の息子だからね、自分の息子が可愛いのさ、だから俺は怒ってないよただ俺は謝らなければ行けない
小さな小さな秋彦を突き放すようにしてしまったことを、ね』
龍「あっあのさ!」
龍一郎はおもむろに口を開いた
龍「今日秋彦丸川書店に打ち合わせで呼んでんだけど、もうそろそろ終わると思うんだ、
だから、その……」
“俺からも、秋彦に会ってやってほしい”
『龍一郎……俺秋彦にもう会いに行っていいの?
誰にも咎められない?』
龍「秋彦にはまだ何も言ってない…けど宇佐美家のいう自立する力なんてあいつも大人になってじゅうぶんその力はついてる
俺が言うのもなんだけど、俺これ以上秋彦とAを離したくねぇんだ……」
あぁ、やっと会えるんだ
彼はただ、そう思ったのだった
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レイン(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしてます! (2017年6月20日 19時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
月城光(プロフ) - オリジナルフラグをはずしてください (2017年6月19日 21時) (レス) id: 0394a73756 (このIDを非表示/違反報告)
拳銃(プロフ) - オリジナルフラグ外してください (2017年6月19日 20時) (レス) id: 6990a14325 (このIDを非表示/違反報告)
ayu117231999(プロフ) - 頑張ってください (2016年11月30日 23時) (レス) id: a620d1ff62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嗣无 | 作成日時:2016年9月19日 13時