2度目の恋もせつなくて (ページ6)

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ガチャ

『え･･･』

･･･あいた。
嘘でしょ･･･ここってあいてるんだ。

おそるおそる屋上へ足を踏み入れると、ブワッと風が吹く。
涼しい･･･

ﾀﾝﾀﾝﾀﾝ

足をすすめ、端へ行く。
見渡してみると遠くの景色が見え、下にはまだガヤガヤと盛り上がっている生徒たち。

風が吹いていて、でも寒くなくて、そして静か。
この独特の空気感のある屋上。

なんだろう･･･すごく安心する･･･

『･･････』

どのくらい時間が経ったんだろう。
すごく長い間ここにいたきがする。

いや、実際はそんなに経っていないのかもしれない。
長く感じてしまったのは多分、

それくらいここを気に入ってるからかも･･･

なんてそんなことを思いながら、
ふと右側に目を向けてみると

『･･････え』

びっ･･････くりした･･･。

そこにはベンチがあり、その上には寝転がってる･･･

え、人･･･！？

おそるおそる近づいてみると、たしかにそこに男の人が寝転がっていた。

制服･･････同い年か、年下･･･か。
なんで気づかなかったんだろう･･･

『っ･･････』

なんでだろう･･･。

なんでかはわからない。

まるで吸い込まれて行くように、
私は彼から目が離せなかった。

制服を少し着崩していて、足を組み、腕を頭の下において規則正しく寝息をたてている彼。
髪も茶色に染まっていて、まるで女の子のようにキレイな肌をしていた

時が止まったかのように感じた。

自分の感情もわからない･･････。

すると

？「だれ･･････」
『っ･･････』

急に声を発した彼。

そして、ムクリと起き上がり、眠そうな目を擦る。

その間も、私は動けずにいた。

すると、パチッと合う目。

もちろん、知らない人、初めましての人。
名前も学年も、クラスも知らない。

でも、私は彼の

茶色い、透き通った瞳から

目が離せずにいた。

ｶﾞﾁｬ＿＿＿＿＿＿＿＿＿