Fate-Grand order- 短編集

海＝ラッキーす…？ ページ17

Aside




海に入って遊ぶのなんて本当に何時ぶりだろう。


……ダメだ、思い出せない。


足の裏で戯れる様に撫でる砂が心地良い。
爪先で少し深めに入れて蹴る様な仕草をすれば、軽くふわりと舞う砂と水飛沫。



火照った体を早急に、とまではいかないけれど、それでも私の体に抱き着く様に纏わり付いて爪先から首元にかけて冷やしてくれる。



そう言った所が好きで、夢中で水と戯れていた。





だから、途中でダ・ヴィンチちゃん特性の水着の性能についても忘れてた。




『ごめんね…ロビン』



「……はぁ、オタクね」





…岩場がぬるついていて足が攣ってしまいました。



「ほら、足見せてみな」


言われるがまま足を差し出すとそのまま、踵から爪先の裏側に掛けて拳でなぞられていく。


擽ったい、もぞもぞする。


「こら、擽ったくても我慢して下さいね」


そうは言われても擽ったいものは擽ったい。


『ふっ、んんっ…んっ』


「…なんつー声出してるんですか」



『だって…痛、〜っ!』

「ハイハイ痛かったですねー、はい終わりましたよ」


攣った場所に力を入れても痛くない。治った喜びでもう一度海に入ろうとするとロビンに止められた。


「また攣ったりしたら危ねぇんで、俺と一緒に入りましょ、マスター？」



『えー、1人が良いんだけどなぁ…まぁいっか。良いよ、行こう？』



.


.


.



『ね、ねぇロビン?』


腰に回された手、ゼロ距離の密着、触れ合う肌と肌…。
おまけに、情けない私のお腹と…鍛えられたロビンのお腹が触れて顔が熱い。



「何ですマスター。顔真っ赤で、こりゃあ大変だ。もうちょい水に浸かった方がいいですぜ」




そう言ったロビンはニマニマしてて腹が立つも顔が良いなコイツと思いながら離れようとしてみる。が、当然の結果。
結果に結果を重ねて来るのは諦め。


『ちょ、ちょっと離れて…恥ずかしい』



「でも、アンタ水好きなんだろ？ならもっと浸からなきゃだ。安心しなすって、また攣ったりしない様に俺がちゃあんと見ててあげますから」


『あ、ありが…ん、ちょっと…』


腰から段々下に手が下っていく。触り方は至って普通の事なのに、どうしても意識してしまう。
それに正直に反応してはしたなくも腰が揺れて。
恥ずかしくて、脚を動かした。



『───痛っ』





「…マスター？」



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