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相「それにAちゃんも辞めないんでしょ？」
『ファンの反応次第だけど…』
相「なら大丈夫。2人の結婚とか、超祝福されちゃうよ」
正直それは同意しかねる。ジャニーズを好きな人の一部はやっぱり疑似恋愛を楽しみに来ているのであって、その恋愛対象を奪われるというのが耐えられない人もいるだろう。
ただ。
櫻「良い踏み絵にはなるかもね」
前のようなストーカー事件を起こしたのもその一部の内の過激派だ。
ソイツらを一掃する良い機会にはなるのかもしれない。
Aちゃんが批判されて、またあんな事件が起こりそうになることも、リーダーは承知の上だろう。
それをひっくるめて彼はAちゃんを守ると言った。
松「一件落着…？」
櫻「ホント、予想もつかないことをやってくれるよな」
相葉くんとキャッキャと騒いでいる未来の夫婦を見て苦笑する。
まさかこんな未来が待ち受けていたなんて、2時間前の俺は予想できただろうか。
二「俺は不服だけどね」
櫻「ニノもAと結婚したかったって？」
二「何言ってんの、翔さん……」
呆れ顔でニノは椅子に縮こまる。
その丸い背中は、どことなく寂しそうだった。
松「それにしてもよく分かったね。Aちゃんが妊娠してるって」
俺の言葉に、ニノは簡単な事だと笑う。
二「あの人、年上いる場所で先輩より上に座らないでしょ。さっきリーダーと相葉さんが地べたに座ってたのに、椅子に座ったから違和感あって」
櫻「なるほど」
こんなに大きな愛を持ってAちゃんを見ているんだ。きっとニノと結婚しても、Aちゃんはアイドルを続けられるだろう。
ただ、やっぱり最適解は深い愛を向けてくれる相手だ。
『しょうく〜〜ん！雅紀くんがいじってくる！』
Aちゃんの泣き声に全員でローテーブル側に集まる。
相「いいじゃん！大野A！」
『ねぇ、待って？ホントに結婚するの？』
大「するよ」
『いいの？』
大「逆に今更、A以外考えらんなくなってるわ」
櫻「切り替え早いな」
相「子供の名前、何にしよっか」
二「なんでオマエが主導権握ってんだよ」
相「だって、」
『嵐だもんね？(笑) 』
相「そうそう。メンバー特権」
松「なんだそれ」
波の音と窓から見えるライブセット。
きっと俺はこの景色を忘れないだろう。
そして、産まれてくる彼女の子に聞かせるんだ。
窪塚Aというアイドルの伝説と、大野Aというアイドルの快進撃を。
終わり
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作者名：藻くずちゃん | 作成日時：2021年12月30日 22時
