【完】マジうぜぇ。触んな。【Kei I】

番外編＊１５ ページ41

『あの、さ』




伊野尾特製コーヒー牛乳を一口飲んだ後、早速口を開く。



こういうのはとっとと終わらせたい人間だ。



とっとと終わらせて解放されたい。



『風磨くんに会った』



伊「げ」



すんごい嫌そうな顔された。



ってことは、風磨くんと多岐さんのことは知ってるんだね。


話が早く終わりそうだ。よかった。



『なんでこんなことしたの？』



素直に訊いた。



どんなに遠回しに訊いたって、素直になるのが一番の近道なんだ。



そんな当たり前なことに私は今まで気づかなかった。



伊「だって、Aちゃんがー」



なんか拗ね始めたぞ…。



めんどくさ…。



冷めた目で伊野尾くんを見ていてもそれを気にする様子もなく、言葉を続ける。



伊「好きって言ってくれないからー」



『もしかして本当にそれだけ？』


伊「後、彼女って自覚がない」



まるで私が悪いとでも言いたげな顔。




うっ…。いや、確かに、私が悪い。



これは私が素直になっていればこうならなかった。



伊「でも、好きって言ってくれたもんね！！」



言ったね言いましたね。



でかい声で叫びましたね。



だから幸せー、なんて伊野尾くんは言ってるけど、私は納得していない。



あれをあれとして受け入れないで！私がまだ納得できない！！




『伊野尾くん』



伊「…え？」



私はマグカップをテーブルに置いて、伊野尾くんの隣に座った。




多岐さんがやっていたみたいに伊野尾くんにくっついて、見上げる。



『好き』




固まった。



伊野尾くんが固まった。




よし、勝った。







私は固まったままの伊野尾くんをよそに、彼から離れて元の位置に戻る。




スマホを取り出して、電話をかける。





『あ、もしもし？風磨くん？


うん。できたできた。風磨くんの言った通りになったよー。


そうそう固まった。うんうん。ありがとね、またね』





ーーー



と、いうことでこれにて、『マジうぜぇ。触んな』は完結いたします(絡みほとんどなくてすみません)。



本当にここまで読んでくれた皆様、更新を待っていてくれた皆様、コメント評価してくれた皆様には感謝しかないです。



完結後に一斉にコメント返ししようと思っていたのですが、あまりにも亀更新だったので、今年コメントしてくださった皆様に返信しようと思います。勝手にすみません(TT)



ぜひ、次回作、現在更新中の作品でお会いしましょう！


それではまた！


Haylee :D

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