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何度かまた視線をさ迷わせた後、隠していたであろう手に持った小さな紙袋を此方に押し付けてくる。勢いでそれを受けとると、彼女の綺麗な......どこかオスマンを連想させるような''緑色''の瞳と目が合う。
「......要らなかったら捨てていいから。......引っ掻いて、ごめんなさい。」
「あ......」
紙袋を持っている方の手の甲......今朝出来たばかりの引っ掻き痕には、隠すように絆創膏が貼られている。
ーーーもしかして、それを俺に謝りに、わざわざ？
そこまで考えが至る前に、彼女は逃げるようにオスマンの部屋の方向へと逃げていった。ありがとう、おやすみと扉から身を乗り出して彼女の背中に叫びかければ、少し此方を振り向いた後、ツインテールを靡かせてまた廊下に足音を響かせ彼女は走り出した。
自室のベットに腰かけて、ゆっくりと、シールを剥がして中身を見る。袋の中には、赤色と黄色の花がついた二つのイヤーカフが包装されて入っていた。何の花かは分からない......ひとらんらんに聞けば分かるだろうか。
黄色。俺の色。勝手に妹の様に思っていた彼女が、わざわざ俺のためにこれを選んで持ってきたと思うと自然と顔が緩む。自分より背の低い鏡台を覗き込んで、慣れない手つきで耳にそっと付ける。俺の耳の赤と黄色の花は、窓から差し込む月の光を受けてきらりと輝いていた
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myona859(プロフ) - コメ失礼します！この作品、漫画のSERVAMPを真似していますか…？誰も知らない兄弟がいたり、名前を呼んだら仮契約したりする所が似ているので…違ったらすみません！ (2020年4月7日 17時) (
レス) id: b40e1d4ca9 (このIDを非表示/違反報告)
闇夜(プロフ) - 貴方の作風、この作品の設定、もう全部に惚れてしまったのでコメしてしまいました。応援してます、続編待ってます！ (2020年2月12日 23時) (レス) id: ee6d8feaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなし | 作成日時：2020年1月4日 11時
