【歌い手】席、どうぞ５【Eve】

2 Sou side ページ3

Sou「あっ、おはよ！」



会場ついたらもうAちゃんがいた



約束守ってくれる子なんだ



『お、おはよ〜』



おはよ〜



眠い〜



『ねえ話って何？』



Sou「えっあー」




Sou「あのさ」



Aに近づく



逃げられないように



『ん？』



Sou「なに悩んでんの？」



『え？』



Sou「全部吐き出しなよ」



これが僕に出来る最後のこと。


僕がいうとAは話し始めた



『Eveくんに嫌われたんじゃないかって…不安で不安でしょうがなくて...全然話せないしメールもすごい素っ気ないし電話もできないし…』



Sou「うん」



『もっと話したいし、もっと仲良くなりたいし、もっと…もっともっと一緒にいたいのに…』



Sou「うん」




『でも忙しくてそれができなくて、Eveくんが他の人好きになったらどうしようって思って、それで…え...？』



泣いてる





Sou「泣いてる、？」




気づいて欲しくなかったのか、Aちゃんは急いで涙を拭おうとした



『えっへへ、泣いてないよ！それでね』



Sou「泣いてるじゃん」



嘘ついちゃだめだよ？



『えっSouくん、？』



こんなことしちゃいけないなんて分かってる



でも･･･AちゃんとEveくんを救うためにはこうするしか



Sou「泣きたいんだったら」



『…』



Sou「今いっぱい泣こ？」



抱きしめる



今だけ全部吐き出して、Eveくんの前ではいつもの可愛いAちゃんでいてほしい



『ぐずっぐすっヒッぐずっEveくんに会いたいよ…ぐずっ』



Sou「うん…」



『ぐずっ…好きなのに…大好きなのに話せなくて…』



Sou「うん…」



好きな人の好きな人の話って本当つらいけど



でも俺にもうチャンスはないから



黙って聞いてる



『大好きだよ…ずっとずっと…』



Sou「…」



大好きだよ、か



そっか



大好きだもんね



･･･あれ、Aちゃん大丈夫？




Sou「Aちゃん？」



『･･･』



Sou「ん？」



ｶﾁｬ



もしかして、寝ちゃった？



Sou「寝た...？」



『すーすー』



ねちゃったか



Sou「ライブ前に起こすから、それまでゆっくり休んでね」



そこにあったソファに寝かせて、寝てるAちゃんに向かってそう言う



Sou「･･･おつかれさま」



疲れたよね、あれだけ泣いたら



『んん･･･』



Sou「どした？」



『Eveくん･･･』



寝言、？？



『会いたい･･･よ』



寝言か



てか寝顔めっちゃ可愛い



Eveくん幸せ者だなぁ。笑

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