Episode127.そりゃあないよ-side.you ページ38
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取り敢えず一旦離れて、兄さんを家の中に案内した
それでも脳の理解が追いついていない
なんで、どうして、と頭の中でぐるぐる考えながら
兄さんが座る椅子の向かいに腰を下ろした
『あの、一つ質問いいかな、兄さん』
ぶすっとむくれたような顔をする兄さんに、恐る恐る尋ねる
「なんでここに来たのか、って？」
『えっ、あ、うん.........』
確かな怒りを滲ませたアメジストの瞳に、ジロリと睨まれる
ひぇえ怒ってる......いや、そりゃ怒るよね、勝手に抜け出しちゃったんだし......
「お前が心配やったから探しに来たに決まっとるやろ」
真剣な声でそう言われ、思わず『ごめんなさい』と呟いた
それを見た兄さんは一つため息をつくと、呆れたような顔をしてテーブルに肘を付く
「だいたい、急いどったとしても置手紙の一つも書いとかんと.........
城中大騒ぎやったんやで？」
『うっ.........』
やっぱり置き手紙書いてた方が良かったか......。
ガックリと肩を落として項垂れていると、またも呆れたような声が聞こえてきた
「いやまず勝手に抜け出すこと自体がおかしいねんけどな？」
『だよねぇ』
ご尤もでございます、おにいさま。
それでも今更ここに来て帰るわけにはいかない
まだ、終わってない
『でも兄さん、俺は......』
「知ってる。やることがあるんやろ？」
『へっ』
予想外の言葉に思わず間抜けな声が口を吐いた
知ってる、って、え.........？？
さっきから驚いてばかりだ
「俺は連れて帰るために来たんとちゃうからな」
『え、じゃあどうして』
「決まっとるやん。Aの安否を確かめるため。あと居場所」
ぽかん、と大口を開けて兄さんを凝視していれば
兄さんは耳元のインカムに触れて誰かと話をし出した
「あぁ、もしもしトントンさんですか？.........はい、今Aと一緒にいます
.........全然元気ピンピンですよ。家の中にいます。......はい、......ふっ、はい
分かりました、伝えておきます」
なんか最後らへん笑ってなかった？
短い会話を終え、こちらに向き直った兄さんは憐れむような目で言った
「帰ったらお話プラス正座やってさ。心配させた挙句書類増やしやがった罰だと」
無意識に、頬が引き攣った
セイザってあれだよね？あの痺れて痛いやつだよね？？
しかもトントンさんのおせっ......お話って一時間ぐらいかかるよね？
『そりゃあないよトントンさん......！！』
「ドンマイ...」
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Rettosei_0822(プロフ) - とても面白かったです！これからも執筆頑張って下さい。最後のshpから譲り受けたゴーグルはどうなったんですか？ (5月31日 3時) (
レス) @page48 id: c34cfad174 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - もう最高でした! それから涙腺崩壊何回したことか…。・°°・(＞_＜)・°°・。作者様このような作品有難う御座います。ふふっ楽しく悲しく読ませていただきました。 (2020年6月14日 12時) (レス) id: 823e106573 (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - 性癖にドストライクでした。こんな神作をありがとうございました。次の作品もめっさ楽しみに待ってます。 (2020年4月3日 22時) (レス) id: c6c1282ede (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 感動して泣きました。この様な素晴らしい作品に出会えてとても幸せです。素晴らしい作品を作って頂き、本当にありがとうございました。これからも頑張って下さい。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: c358560c76 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 完結おめでとうございます。楽しく読まさせていただきました。凄く好きです…ありがとうございました…！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: 4dc1d00e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年12月1日 0時
