Episode114.キャパオーバー-side.T and 激情の波-side.you ページ25
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何か言おうにも言葉が出ず、金魚のようにパクパクと口を動かしていれば
スパルタクスは平然とした様子でそのときのことを語りだした
「何処か焦った様子で郊外の方に向かっておりました。それでも私と遭遇するのは
予想外だったみたいで......行き先は残念ながら聞けず仕舞いでした
ああしかし、安全な場所であるということと、必ず帰ってくるということは確認済みです
............書記長様？」
「え、ああすまんすまん」
あまりの予想外に思わず呆然としてしまい、咄嗟に冷静になろうとするも
眠気やら疲労やらで使えない脳みそでは情報処理が追いつかない
それを察したのか、スパルタクスは苦笑いを零すと
「また早朝に詳しく報告致します」と言葉を残し、さっさと退室してしまった
え、未だに理解が追いついてないんやけど、え？？
開いた口が塞がらないままに、スパルタクスの出て行った扉を眺める
............いや、あまりにも唐突過ぎるやろ
情報がキャパを超えたため、もう考えることを諦めた俺は就寝の準備を始めるのであった
ーーー
side.you
遡ること数時間前＿＿
とある場所に向かっていた俺は、風に靡く憎たらしいほどに綺麗な金髪を睨んでいた
『......スパルタクス』
「怪我人がこんな夜中に城内を動き回るとは、褒められたものではないな」
『.........』
目の前に行く手を阻むように立つ金髪の男、スパルタクスに若干の殺意が芽生える
なんなんだこいつ。俺は今急いでいるんだ
澄まし顔でこちらを見る彼を殺意を込めて睨めば、呆れを滲ませたため息が返ってきた
「何を急いでいるかは分からないし興味もないが、一つだけ聞きたいことがある」
『.........何』
「あの人を殺したとは、どういうことだ。何故、あのとき泣いていた」
『ッ.........』
なんとなく、予想はしていた
無意識に目の前の金髪から顔を背け、唇を噛む
それに苛立ったのか、スパルタクスは少しだけ声を荒げた
「答えろA！」
『っうるさい！！お前には関係ないだろ！？』
「関係あるなしは今はどうでもよいのだ！！俺の質問に答えろ！！！」
初めて聞くスパルタクスの大声に心の中で驚くも、激情の波に乗った言葉は止まらない
『そのままの意味だよ！俺のせいで、ッヴァイオレットさんは死んだ！！！
俺が殺したのも同然だ！！』
「何故そう決めつける！！あの人が！お前にそう言ったのか！？」
『それはっ...』
思わず言葉に詰まった
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Rettosei_0822(プロフ) - とても面白かったです！これからも執筆頑張って下さい。最後のshpから譲り受けたゴーグルはどうなったんですか？ (5月31日 3時) (
レス) @page48 id: c34cfad174 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - もう最高でした! それから涙腺崩壊何回したことか…。・°°・(＞_＜)・°°・。作者様このような作品有難う御座います。ふふっ楽しく悲しく読ませていただきました。 (2020年6月14日 12時) (レス) id: 823e106573 (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - 性癖にドストライクでした。こんな神作をありがとうございました。次の作品もめっさ楽しみに待ってます。 (2020年4月3日 22時) (レス) id: c6c1282ede (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 感動して泣きました。この様な素晴らしい作品に出会えてとても幸せです。素晴らしい作品を作って頂き、本当にありがとうございました。これからも頑張って下さい。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: c358560c76 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 完結おめでとうございます。楽しく読まさせていただきました。凄く好きです…ありがとうございました…！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: 4dc1d00e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年12月1日 0時
