Episode107.不穏な考え-side.you ページ16
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目が覚めてから、早くも三日が経った
しんさんが打ってくれる鎮痛剤のおかげで、起き上がることは難なく出来るようになったが
それでも快適かと聞かれたら頷くのは難しい。なんせ腕には点滴を打たれているものだから
移動にいちいち手間が掛かるし、腕を動かす度に違和感が半端ない
それに元来自分はどちらかというとアウトドアなタイプで、じっとしていることは苦手だ
書類仕事は難なくこなせるけれど、一日中それとなると少し厳しい
それに加え何があるか分からないから、と面談さえ出来ない状態である
.........といっても、明日にはそれは解けるらしいが。
そんな感じで今日も特にすることのない俺は、病人よろしくふかふかなベッドの上に寝転がり
ヴァイオレットさんから貰ったロケットをぼんやりと眺めていた
鍵.........何処にあるんだろ。家はまだあるし、家具の位置もそのままで出てきたから
場所は変わってないんだろうけど.........そもそも、このロケットの中って何が入ってんのかな
試しにロケットを振ってみるも、何かが入ってるような音はしない
あ、そういえば写真を入れるんだっけ。ロケットって。
ずっと眺めているのもなんだか詰まらなくなってきて、小さく息をついてロケットを首にかけた
若干ずれたサングラスを掛けなおし、窓の外から聞こえてくる兵達の掛け声に耳を澄ます
あー早く治らないかなぁ。ていうか鎮痛剤さえ打ってもらえば
大して痛みもないし出歩けると思うんだけどな
過保護な医務室の主に不満を抱くも、彼が自分のことを思って
こういった処置をしてくれてることを分かっているため、素直にそれを受ける他ない
けれど返事を待つと言ってくれた総統陛下.........グルッペンさんに
早く返事をしなければと思うと、焦る気持ちは募るばかりだ
いっそのこと勝手に抜け出してやろうか
なんて若干不穏な考えが頭を過ったとき、唐突に声を掛けられた
「暇そうやね、A君」
『......しんさん、』
「体の調子はどう？見た感じ結構平気そうやけど」
『はい、しんさんが打ってくれる鎮痛剤のおかげで痛みは殆どありません』
「それは良かった。一応傷の具合を確かめたいから、ちょっと起き上がってくれない？」
『あ、はい』
ベッドから起き上がり、腕を見せようと袖を捲る
この二日間で大分痛みは引いた方だと勝手に思っているが、しんさん曰く
俺は“痛覚が鈍い”らしいから、きっと常人は未だ痛みに悶えている頃なのだろう
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Rettosei_0822(プロフ) - とても面白かったです！これからも執筆頑張って下さい。最後のshpから譲り受けたゴーグルはどうなったんですか？ (5月31日 3時) (
レス) @page48 id: c34cfad174 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - もう最高でした! それから涙腺崩壊何回したことか…。・°°・(＞_＜)・°°・。作者様このような作品有難う御座います。ふふっ楽しく悲しく読ませていただきました。 (2020年6月14日 12時) (レス) id: 823e106573 (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - 性癖にドストライクでした。こんな神作をありがとうございました。次の作品もめっさ楽しみに待ってます。 (2020年4月3日 22時) (レス) id: c6c1282ede (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 感動して泣きました。この様な素晴らしい作品に出会えてとても幸せです。素晴らしい作品を作って頂き、本当にありがとうございました。これからも頑張って下さい。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: c358560c76 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 完結おめでとうございます。楽しく読まさせていただきました。凄く好きです…ありがとうございました…！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: 4dc1d00e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年12月1日 0時
