１ いつも通りの日常 ページ2
こんにちは、Aです。
今いるのは玄関。
まふくんと一緒に学校にいくため、お迎えを待っているところです。
これがいつも通りの日々。半年間続けているのです。
「おはよう!!A!!ごめんね、遅くなった。」
「おはようまふくん。全然大丈夫よ〜!!」
そんな会話を交わしたら無言で差し出されるまふくんの手。
私はその手を控えめに握る。
ぎゅっと強く握り直されるのも、いつものこと。
そこから他愛のない会話を交わす。
学年の違う私たちは学校ではあまり接点を持てないので、朝の時間は私とまふくんにとって大事な大事な時間なのだ。
学校までは歩いて２０分程度。
もっと早くいこうと思えば行けるのだが、ゆっくり歩いていくため２０分かかってしまう。
ああ、今日も学校が見えてきた。
学校は嫌いじゃないけど、まふくんと放課後までばいばいなのは、少し寂しかったりする。
絶対直接はいってあげないけどね。
「あ、そらるさんだ。」
「え？あ、ほんとだ。」
少し遠くでそらるさんがゆっくり歩いているのが見える。
あ、今日の機嫌は少し悪そう。
不機嫌そうな顔のまま近づいてくる。
「そらるさんおはよーう！！」
「そらるさん、おはようございます。」
ちなみに私はそらるさんには敬語だったりタメだったり。
そらるさんは敬語やめろって言ってくれるんだけどどうしても先輩だし慣れない。
まふくんは別としてね。
まふくんは歌い手活動の影響で同級生なのにそらるさんって呼んでいる。
敬語は最近とれたっぽいね。
「…おはよ」
むすっとした感じで返される挨拶。
「そらるさん、どうせ昨日は遅くまでゲームしてたんでしょー??あ、そのテンションは負けた？」
「なんでわかったんだよ…」
こんな二人の会話を聞くのも、いつも通りの日々。
こうして歩いてそれぞれの教室まで行き、眠たい授業が始まる。
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作者名：なー | 作成日時：2017年3月22日 16時
