カランコエの花言葉 壱【我妻善逸】

三十三話 ページ39

【善逸】


炭「善逸、ちょっといいか？」






Aちゃんとしのぶさんを見送ったあと、炭治郎に呼び止められた。








炭「なんか最近、Aの様子がおかしいんだ」


善「炭治郎もそう思う……？」

















ふと昨日のことが脳裏をよぎり、柱の話を炭治郎に話すべきか迷ったが、言わなかった。







きっとAちゃんいやがるよね……














炭「やっぱり善逸も感じていたんだな！
4日前の任務の後からなんとなく嫌な予感はしてたんだ」









4日前の、任務……




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『天津風の呼吸 肆ノ型 神風・落椿____！』





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あの時、速すぎて一瞬何が起きたのか分からなかった。




彼女は俺たちと同じ庚だっていうけれど、本当はもっと上の階級なんじゃないかと思う。







俺と歳おんなじなのに随分戦い慣れてる感じするし。









善「…Aちゃん、本当に庚なのかな」


炭「違うと思う。あんな動き、相当戦い慣れている人しかできないぞ」









そう、だよね。














じゃあどうして嘘をつく必要があるのだろう。









すると心中を呼んだかのように炭治郎が言った。




炭「…きっと何かわけがあるんだ。
Aは好んで人を騙すような人じゃないだろう？」


善「うん。そうだよね…きっと大丈夫だよね」











無力感に押しつぶされそうになりながら ただただAちゃんとしのぶさんが歩いて行った道を見つめ続けた。

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