カランコエの花言葉 壱【我妻善逸】

十七話 ページ21

善「んん……」


「あ、やっと起きた。目眩とかしない？大丈夫？」


善「うん！もうへーき！！」







心配かけてごめんねとはにかむ善逸くん。


やっぱりまだ具合悪いのかも、いつもより元気ない。オーラもくすんで見えるし。








「最近ちょっと様子おかしかったから心配してたんだよ」


話しかけようとしたら逃げちゃうし。
と、言うと善逸くんは少し困ったように笑った。





善「ごめんよぉぉAちゃんん、でももう大丈夫だから！！ 心配してくれるなんて…やっぱりAちゃんは優しいなあっ！！！」





うん、すっごい空元気だね。








何かあったことは分かってるんだから。
無理して明るく振る舞わなくてもいいのに。









…あ、良いこと思いついた！






「ね、善逸くん。今私とっても疲れてるんだ。癒してー」







今まで誰かに我儘を言ったことがないから、すっごく恥ずかしいし緊張するけど…








緊張の音が彼に伝わらないように、、。








善逸くんの笑顔を取り戻すために、私ができるのはこんなことくらいだしね、頑張らなくちゃ。







善「え、？」


「デートして」


善「で、デー？！？！！」


「そ、デート！」





そう言って私は善逸くんの心からの笑顔を取り戻すべく、握られたままだった手を引いて外に出た。









でも、今改めて思えば、

彼を元気にするのもそうだけど、一番は私が善逸くんと出かけたかったからこんな行動をとったのかもしれない。









自分勝手でごめんね。

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