呪術高専でカフェをはじめました【第三章】

癒しの時間【90】 ページ10

私は伊知地さんに優しく微笑むと

おつまみを作りお皿に盛り付けると

ふたりの前に置く



A『はい、サーモンのカルパッチョです』



七海•伊知地『ありがとうございます』



ふたりはカルパッチョに手を伸ばしビールを飲む

すると伊知地さんが

思い出したかのように私に声をかけた



伊知地『Aさん

貴女にお伝えしなければいけない事が…

以前の事件にて廃棄工場に放置されていた

貴女の車と私物なんですが

検証が済み高専に戻されましたのでご安心下さい

車は駐車場にありますが私物はこちらに…』




伊知地さんは箱を私に渡してきた



A『そうでしたか…

ありがとうございます

お手数をお掛けして申し訳ありませんでした』




伊知地『ふふふっ、大丈夫ですよ

また夏油傑の件なんですが

予め私の方から高専の者達にメールにて報告をしています

残念ながら批判の声が大きく

あまり良いものではありませんが

私はAさんの意向を尊重します

ですからどうか自信を持って励んで下さい』




伊知地さんは優しく微笑み私にそう言う

本当に彼はどこまでも温かくて優しい…




A『伊知地さん…嬉しいわ

もう今夜は貴方にサービスしちゃいます！』




伊知地『それは嬉しいですね』




七海『Aさん…私の事を忘れていませんか？』




A『ふふふっ、忘れていませんよ

さ、色々お話をしましょうか』




それから３人で会話に華を咲かせ

楽しい時間を過ごしていると再びドアの音が鳴った




A『いらっしゃいませ

あら、野薔薇ちゃんに明ちゃんじゃない！』




釘崎『Aさん！

全然お店来れなくてごめんっ

もう本当か弱い乙女に容赦ないのよ〜』




新田『何言ってんすか

か弱い乙女ではないっすよね？

今日任務先で呪霊にイライラぶつけて

粉々にしてたじゃないすか…』




釘崎『だまらっしゃい！』



お店に入るなり野薔薇ちゃんと明ちゃんの

トークが始まり私は笑ってしまう

七海さんと伊知地さんはそんなレディーふたりを見ながら

ビールを飲んでいる




A『本当にふたりは面白いわね

さ、座って！何か作るわ』



釘崎『あ、違うのよ！

実は私達Aさんにお願いがあって来たの』




A『あら、お願い？』




新田『ほいっす！突然なんすけど明日の夜

カフェを貸切に出来ませんか？

お願いしますっ！』




明ちゃんは手を合わせると

上目遣いで私を見た

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