私の兄ちゃん坂田銀時4【銀魂】【沖田総悟】

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side新八






『あ、神楽ちゃん！』





「おー、新八、今日も朝から変な人間に付きまとわれて、大変アルなぁ。」





『いつまで本体メガネいじりするの。』





「うるせェ人間。お前は黙って新八かけとけばいいアル。」





教室での神楽ちゃんとは打って変わって、登校路での神楽ちゃんは、平素の神楽ちゃんだ。


教室でも、僕だけとかトナリくんだけと話すときは平素に戻るけど、


Aちゃんが関わっているとそうはいかない。



本当に、喧嘩は長引いてるらしい。







でもな。

絶対本当は、こんなの普通じゃないんだよな。

だって神楽ちゃんもAちゃんも、お互いのことがすごくすごく大事なはずで、

それは喧嘩がしてからでも1秒も揺るがない事実なのに。





「あ、桜咲いてるアル！」




『え？』






神楽ちゃんが指差す方向に目をやれば、

公園の木々が、確かにほんのり桜色だ。

二人で足を止める。




桜って、桜色と言いたくなるな。

ピンク色だとか、桃色だとか、そういう色たちとはまた違うというか。

なんだか特別な色に感じる。





『週末が明けたら、また結構咲いてるかもね。』





週末が明けたら、もう終業式だ。





『……Aちゃん、来年も神楽ちゃんと一緒のクラスになりたいて言ってたよ。』




「……」





母ちゃんかよって、煙たがられるかもしれないけど、

伝えておきたい。





「……私もヨ。

でも、私から折れるわけにはいかないアル。

アイツが折れなきゃ、意味ないネ。

頑固言われても、私折れないネ。」





『……そっか。』




また、歩き出す。

さっきよりもゆっくり。





『……あ、そういえば今日僕日直だ。』




昨日、一個前の席の人が日直してた。

めんどくさいな。金曜日は今週の振り返りも日直日誌に書かないといけなかった気がする。




今週はろくなことがなかった気もするけど。

いつでもそんなもんか。





……けど来週こそは、何かいいことがあるといいな。







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