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『ね、新八何部はいるの?
1番ゆるい部活ってなに??』
「ちょ、先に挨拶させてよ。
一応これ僕の初登場だから。」
『おはよ、それで?何部??』
「もー雑だなぁ。
僕は写真部に入るよ。姉上に聞いたら写真部が1番活動日数少ないって。」
写真部かー、そうと決まったらさっさと入部届け出しちゃお。
そしたら勧誘断る時も、「あ、もう入部しちゃったんでー。」って言えるし。
「Aちゃんはもう部活決めたの?」
『んー私も写真部に入ろっかなーって。』
「Aちゃん写真取る気ないでしょ。」
『新八それブーメラン。』
新八がうっという顔をする。
「ま、まぁとにかく、入部するなら今日の放課後入部届だしに行っちゃおうよ、さっさとやっちゃいたいし。」
おっけー、と、言おうとして思い出した。
そうだ、私まっちゃんに呼び出されてたんだった……
『ごめん新八、私今日の放課後ちょっと用事が……』
「あぁ、そうなんだ。じゃあ僕一人でだしに行っちゃうね。」
うん、そうしてー、というと、新八は席を確認して座った。
私もそろそろ席戻ろ。
それにしても放課後教員室はマジでだるい。
せっかく今日は午前中で終わりなのに、なぜわざわざ残らなくてはいけないのか。
私が席に着くとほぼ同時に、神楽が教室に駆け込んできて、そのすぐ後ろに……
……あんたかーい。
「おらァ、席つきんさァい。」
今日二回目ですけど!
てかみんなほぼ席ついてるし!初日だからね!
「はァいじゃあ先生の自己紹介から始めちゃいたいと思いますゥ、
おじさんは松平片栗虎、担当科目は体育ですゥ、
なァんか知ってるような知らねェような奴もいるけどよろしくゥ。」
生活指導が担任か、ちょっとだるいかも。
「ンじゃァまだ入学式までちょっと時間あっからァ、
オメェらの自己紹介もチャチャっとやっちゃってェ。
はい一番から、どォぞォ。」
出席番号一番の人から順番に、みんなが自己紹介をしていく。
一番が名前と出身中学しか言わなかったから、みんなもその流れでぱっぱと済ませてく。
仲良い子が結構同じ高校に来たもんだから、
知ってる子がたくさんいるような気でいたけど、意外と初めましての人が多いなぁ。
聞いたことない中学から来た男子は、剣道部に入る気なんだろうか。
こいつみたいに。
みんなの自己紹介は、静かな教室に次々と発されていく。
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時