検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:88,621 hit

20 ページ20

.






「あ、そういえばさぁ、銀ちゃん。』




「あ?」






ご飯も食べてお風呂にも入って、

あとは宿題をして寝るだけ。

でも、到底やる気が起こるわけもなく。

ソファに上でダラダラするのが、最近の私の日課。





『神楽が銀ちゃんに会いたいって。』






この前一緒にお弁当を食べていた時、


「私も久々に銀ちゃんに会いたいアル!

今度突撃晩御飯するから待ってるヨロシ!」


と言ってたのを思い出した。






「はァ?冗談じゃねェよ。

あいつがうちに来る時は、大体家族で喧嘩した時って決まってんだろうが。

あいつン家の喧嘩止めんのは骨が折れんだよ。」




『まーそうなんだけどさー。』





神楽の家は事情がちょっと複雑で、

ちっちゃい頃から喧嘩ばっかりだった。


その度に神楽はうちにやってきて、銀ちゃんがことを収めてたっけ。

まぁ、最近は神威も暇じゃなくなって、めっきり減ったけどね。





『そういえばこの前、神威に会った。』




「マジでか。あいつ、この辺じゃ有名なヤンキーになってるらしいな。

オメェも他のヤンキーに絡まれねェように気をつけろよ。」




『ヤンキーに絡まれてたところを、神威に助けてもらったんだよね。』




「おい!なんだその話!言わんこっちゃないよ!?何普通に語ってくれちゃってんの!」




『んー、喧嘩にもならなかったし言わなくてもいいかなーって。』




「ったく。そもそも、お前は隙が多いんだから、用心してないとすぐにやられちゃうよ?」




『えー、大丈夫だよ。私カウンター取られたことないし。

絡まれたのも、沖田が無駄にヤンキーたちに突っかかって……』




「ふーん、沖田くん、ねぇ。」






銀ちゃんが不意に、ソファの背もたれに手をかけた。





「男兄弟を持つと、男に対する警戒心がなくなるっていうけど、

ここまで見事な奴もいるもんだなァ。」




その手が、今度は私の顔の前に。





『え、ちょ銀ちゃん?』





何、このデジャヴ感。

ていうか何この状況。いわゆる壁ドン、みたいな?






.





「……」






何、その表情。

銀ちゃんは、私が見たことのない顔をしてる。



そんな風に見つめられたら、もう目を反らせないよ。





.






『___イテッ。』



デコピン?




.






「ほォら、だからお前は隙がありすぎなんだよ。


あんま油断してんじゃねェぞ?」







普段なら怒り出すところだけど、

何だか今日はそんな気になれなかった。



何だか、銀ちゃんが知らない人のように感じた。









.

21→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
124人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 学パロ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。