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青い東京タワー 〜雅紀side ページ4
あれ以来
獣医さんのお世話になることもなく
すっかり元気になったお嬢
やっぱ、よかったよ。
ホッとしてお嬢を抱っこすると、ふいに。
動物病院で見かけたあの女の子のことを思い出した
おまえが引き合わせてくれたんだよ？
.
最近仕事が忙しくて
あんまり遊んであげれなかったからさ
オレは夜中なのをいいことに
お嬢をこっそり散歩に連れ出した
東京タワーの真下にある公園
さっきまで雨が降ってたから
全然ひと気がない
でも一応、ちゃんと帽子かぶってさ
地面の水たまりを避けて歩く
お気に入りのオーバーオールの
かたっぽの肩をはずして作った
胸との間のくぼみに
ちっちゃなお嬢はすっぽりはまって、ご機嫌ちゃんだ
一応ね。逃げると困るから
可哀想だけど細いひもをつけてね。
あー。
この場所から見る東京タワー
オレ，ほんと好きなんだよね。
今日はそっか
青色…か。
思わずぼんやりしちゃって
お嬢がオレの胸から飛び出してったのに
気づくのが一瞬遅れてしまい
「きゃっ」
女の子の声がして
あっちゃあ。
お嬢にびっくりして、転んじゃったっぽい
ひもを慌てて引っ張り、お嬢を腕の中に捕まえる
雅：「ほんっとごめんなさい。
あの、大丈夫っすか？
……あぁっ」
月明かりに照らされた女の子の顔を見て
思わず大きな声を出すと
彼女はさらに驚いて
あーあ、…泣き出しちゃった
.
ラッキーアイテム
革ベルト
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