403.こっち向いて ページ6
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「ナナ、なんでそっち向いてるの」
後ろから向けられる声。私は気付かれないように小さく息をつく。
あの後、抵抗する気力を失ってしまった私は半分くらい無理やりハンビンの部屋に連れていかれた。そしてベッドに寝かされ。私の隣にはベッドの主であるハンビンが寝ている。
ハンビンの部屋は人数調整でユジンと二人部屋になっているから、ベッドがひとつ余っている。それなのにそのベッドを使わず、わざわざ男二人(実際には男女二人)がひとつのベッドに寝ているなんて。誰かに見られたら、絶対に頭がおかしい二人だと思われる。
そんな有り得ない状況から少しでも抵抗するように。私はベッドの端ギリギリで、ハンビンに背を向けていた。向こうで私達のやり取りに全く気付かずぐっすり寝ているユジンを眺め、いくらでもいびきをしていいから絶対に起きないでね……と切実に願っている私。
そんな私が気に入らないのか、さっきらからハンビンが「ナナ、寝てるの？」とか「こっち向いてよ」とか話しかけてくるのだ。
「……ひっ、！ な、なにするのハンビン……！！ ぞわってした……」
「なんだ、起きてるじゃん。無視しないでよ」
本格的に狸寝入りをしようとしたら、突然ハンビンが私の背中をすーっと指でなぞったのだ。インナー越しでもわかる感触に、ぞわぞわと鳥肌が立ちそうになって。顔だけ振り返ってハンビンをじとりと睨みつけると、ハンビンは悪戯が成功した子どものような、得意げな笑顔を見せた。
「いま何書こうとしたかわかる？」
「ええ……？ 数字の1……？」
「違うよー。まだ全然途中だったし、分からないならもう一度書こうか？」
「やめて……！」
それをされるくらいならこっちのほうがマシだと、諦めてぐるりとハンビンに体ごと向き直す。それにハンビンは満足そうに笑って、「やっとこっち向いてくれた。さっきね、ナナって書こうとしたんだよー」と言った。ハンビンの思うがままになっている気がして悔しい。
「ナナ、まだ眠くない？」
「うーん……あんまりかな……眠いなら先に寝ていいよ、ハンビンいつもならもう寝てるでしょ」
「確かにそうだけど……大丈夫。まだ起きる。ナナが寝るまで話したい」
「無理しなくていいのに……」
そう苦笑いする私に、ハンビンは「だって、俺が先に寝たらナナ逃げるでしょ」と口を尖らせた。ぶっちゃけそのつもりはかなりあったけれど、逃げるなんて言い方が悪くないだろうか。
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アップルパイ(プロフ) - Rさん» いつもありがとうございます！ 久しぶりの更新になってしまい申し訳ないです🥲 また早めに更新できるように頑張るのぜひ楽しみにしていただけたら幸いです……！🙇🏻♀️՞ (1月9日 10時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
R - いつも楽しく読ませて頂いています！更新楽しみに待ってます！ (1月8日 2時) (レス) id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - おーるいんさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！ そう言って貰えると更新する活力になります〜！ これからもソンハンビンくんたくさん出てくると思うので、楽しみにして貰えたら嬉しいです☺️ (12月9日 0時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
おーるいん - 忙しい中更新ありがとうございます！めちゃくちゃ大好きなお話で、毎回とっても楽しみに待ってます！ハンビンのストーリー多くて嬉しいです^_^ (12月3日 8時) (レス) @page13 id: 50f65acc84 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» ありがとうございます！ 展開がゆっくりな分、なるべく更新は早くできるように頑張ります！ これからも楽しんで頂けたら幸いです🙌 (12月2日 1時) (レス) @page14 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2023年11月28日 15時
