416.やる気 ページ19
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「……あ、グヨン先生……とミンジュン兄さん」
廊下を歩いていると、ちょうど部屋からミンジュン兄さんとグヨン先生が出てきて。どうせ無視して引き返しても「おい! お前無視すんなよなー!」と首根っこ掴まれそうだし、ミンジュン兄さんがいるからという理由だけでグヨン先生に挨拶をしないのも良くない気がして。諦めて、二人に「お疲れ様です」と頭を下げた。
「ナナか、お疲れ様」
「お、休憩中か?」
「はい。グヨン先生とミンジュン兄さんは……『SuperChanger』のレッスン終わったとこですか?」
「そ。グヨン先生とダンス見てた。ついでにラップも見たけどなー」
二人が出てきた部屋は、『SuperChanger』の練習室だった。やっぱりミンジュン兄さんの一番最初のレッスン『SuperChanger』なんだな、と納得しながら、こっそりミンジュン兄さんの顔色を伺った。機嫌は悪そうじゃない。むしろ、だいぶ機嫌が良い、と思う。
「ミンジュン兄さん……『SuperChanger』のレッスン、楽しかったですか?」
「ん? まあな。前も言ったけど、元々スパチャジャ希望者ってそんないなかったろ? それに加えて順位的に次進めるか危ないやつが多いみてーだから、やる気ない奴ばっかかもなーって思ってたんだけど、全然そんなことなかったわ。リーダーのシャオ……ドンヨル先輩、あとハルトさんか、あの二人のおかげかだいぶやる気あって良かったな」
「ああ、確かに『SuperChanger』のみんなが一番遅くまで残って練習してましたね。寮に戻ってもずっと練習してたみたいで。ミンギュとかコン兄さんが廊下で練習してたの見ました」
「へえ、いいな。やる気があっても出来ねーことはそりゃあるけど、まずやる気がなきゃなんも出来ねーからな。やる気ないやつに教えることなんてないし。
そういう意味では今日のレッスンは楽しかったな。色々指摘しても嫌な顔せず『はい! ありがとうございます!』ってさー。そのせいで初回から言い過ぎたわ」
言い過ぎた。その言葉にちょっと苦笑いをもらしながら、「それなら良かったです」と口にした。
「……あ、やべ。もうマネージャーが迎え来る時間か」
「別の仕事あるんですか?」
「他の番組の撮影がな。……すみません、グヨン先生。先に失礼します。今日はありがとうございました」
「うん。お疲れ様。こちらこそありがとう。楽しかったよ」
ミンジュン兄さんがグヨン先生に軽く頭を下げると、グヨン先生は笑った。
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アップルパイ(プロフ) - Rさん» いつもありがとうございます! 久しぶりの更新になってしまい申し訳ないです🥲 また早めに更新できるように頑張るのぜひ楽しみにしていただけたら幸いです……!🙇🏻♀️՞ (1月9日 10時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
R - いつも楽しく読ませて頂いています!更新楽しみに待ってます! (1月8日 2時) (レス) id: 0e71c92fc7 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - おーるいんさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます! そう言って貰えると更新する活力になります〜! これからもソンハンビンくんたくさん出てくると思うので、楽しみにして貰えたら嬉しいです☺️ (12月9日 0時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
おーるいん - 忙しい中更新ありがとうございます!めちゃくちゃ大好きなお話で、毎回とっても楽しみに待ってます!ハンビンのストーリー多くて嬉しいです^_^ (12月3日 8時) (レス) @page13 id: 50f65acc84 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - abcdさん» ありがとうございます! 展開がゆっくりな分、なるべく更新は早くできるように頑張ります! これからも楽しんで頂けたら幸いです🙌 (12月2日 1時) (レス) @page14 id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アップルパイ | 作成日時:2023年11月28日 15時