345.お願い（ジェイ） ページ48
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「みんな、優しいよね」
俺がナナの手を握っていたら、そのやり取りを見ていた他のみんなも握りたがって。ナナは「みんな本当にどうしたの？」と困惑していたけれど、結局ひとりひとりと手を握ることになっていた。
やっと空いた自分の手を不思議そうに見つめてから、ナナは顔を上げてから俺達にそう言った。
「なんで？」
「昨日も思ったんですけど、あんなこと聞いてもそんな態度が変わらないっていうか。もちろん慰めたり気を遣ってくれましたけど……なんかこう……変に腫れ物みたいに扱われたり、避けられたりしても仕方ないなあって思ってたので。ちょっと拍子抜けしました」
「……」
「な、なんですか……？」
ナナの言葉を聞いたジョンウ兄さんがむっとした顔をしてから、セットが崩れない程度の強さでナナの額にデコピンをした。目を瞬かせて驚くナナに、「お前ほんとバカ」とジョンウ兄さんは言って。
「お前、俺達がそういうことする冷たい奴らだと思ってたのかよ」
「う……いや、そういうわけじゃ……状況的にそうされても仕方ないってだけで……」
「思ってんじゃん。……確かに昨日のことはあまりに予想外だったし、まだ飲み込めてない部分はあるけど……それでも俺が今ここにいるナナを信頼して、一緒に居たい、一緒にデビューしたいって思ってるのは何にも変わらない。だから今更距離を置くとかないから」
みんなもそうだよな？ ジョンウ兄さんがそう聞いてきたのにみんなで頷く。
「ほら。だからナナも俺達に変に気を遣ったりしなくていいから。俺達今日まで一緒に練習してきたチームだろ」
「……は、い。ありがとうございます」
小さく笑ったナナ。まだ何処か納得していない感じではあったけれど、それでも重荷が減ったような、すっきりとした表情だった。
「あ、あの！ 本番終わったら気分転換というか、ナナ兄さんが元気が出ることしません？ こう、ぱーっと！」
「お、ホンハイ名案じゃん。……ナナ、なんかしたいこととかして欲しいことない？ 今日まで頑張ったんだから、ワガママくらい聞くけど」
「え？ 別に、」
無いですよ。そう言い掛けたナナが、急に俺達をじっと見つめる。しばらくして、ナナは申し訳なさそうに、遠慮がちに「全然楽しいことじゃないし、嫌なお願いかもしれないんですけど……」と目線を下げつつ言った。
「俺、みんなが————」
ナナのその「お願い」に、俺達は目を見開いた。
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アップルパイ(プロフ) - 7さん» N͜͡umberのメンバーまで好きでいてくれて嬉しいですし、素敵なボイプラ関連の作品がたくさんある中で一番好きと言っていただいてとても恐縮です……！ まだまだ長いとは思いますが、完結まで書きたいと思っているので、これからも読んでいただけたら幸いです。 (10月6日 20時) (
レス) @page27 id: ce8ce21ff5 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» コメントありがとうございます！ しばらくシリアスなシーンが続きますが、これからも読んでいただけたら幸いです！ 本当に展開が遅くて申し訳ないのですが、更新頑張ります！ (10月6日 19時) (レス) id: ce8ce21ff5 (このIDを非表示/違反報告)
7 - N͜͡umberのみんなに会いたくなるしYouTubeでMilkywayの映像を検索したくなりました。ボイプラ系の中で一番好きな作品です。ぜひ完結までいってほしいです。応援してます (10月3日 14時) (レス) @page27 id: 643f8a8165 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 主人公の気持ちが細かく描かれていて凄く悲しくなりました。続きを楽しみに待ってます。 (10月2日 23時) (レス) @page27 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2023年9月17日 5時
