第二十八話 ページ31
「んな訳！！用がないとこんな場所こぉへん…後輩が怪我したんで、それを見てもらいに来たんすよ…」
なんでそんなに嫌そうなんだろ、嫌いなのかな
「そ？ざーんねん、で君はー…今年の外部生ちゃんだよね」
『！はい、和泉Aです』
「俺は
『よろしくお願いします、ぺ神先生』
「よろしくね、じゃあここ座って」
「あ、じゃあ俺はこの辺で…ぺ神先生任せて大丈夫っすよね」
「うん、大丈夫。ありがとう、また来てくれてもいいんからね」
「はは、遠慮しときます。…あ、俺黄田恭介、きょーさんでええから。また今度会えたら話そうな」
『ありがとうございました！』
きょー先輩はひらりと手を振って保健室を後にした。見た目とは裏腹に優しい先輩だったな…
「さて、取り敢えず傷をみようか、まだ痛い？」
『ちょっとだけ….』
「ん、ちょっと見るね……消毒するよ〜」
『う"……』
ぷしゅ、という音と同時に痛みが増してじくじくする。
消毒は苦手…
「はい、終わり！思ったより傷深くて驚いたよ、何があったかは聞かないけど…あんまり油断してると食べられちゃうから気をつけてね」
どれだけ仲良くなっても人間は人間、妖怪は妖怪。体型も、力の強さも脆さも、全部違うんだから。
「ね？」
ふわりと雑面が揺れる。途端に黙ってしまったぺ神先生は私の方をじっと見つめる。
その様子がなんだか不気味で足が震えた。
『気をつけ、ます』
「うん、それがいいと思うよ。ごめんね、脅しみたいになっちゃって…まぁ今回の件で分かったとは思ってるんだけどね、いざという時絶対に味方になってくれる、守ってくれる人を探してもいいと思う。」
虚ろな目で私を見ていたゾム先輩の姿を思い出した。
「先生でも信頼できるクラスメイトでも…………
『え、』
人間……？
「兄さんに聞いてみるといいよ」
去り際にぺ神先生は君が無事卒業出来るよう祈ってる、と言って保健室の扉を静かに閉めた。
今回で学んだ。私は何も知らない、先輩のこともこの学校のことも妖怪のことも、全部。
無知のままじゃ、生きていけないかもしれない。知らなくちゃ。
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リトマス試験紙 - 最高に面白いです。頑張ってください！！！ (12月29日 5時) (
レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
汝(プロフ) - あっあああ!!めっちゃ好きです,,,♡ (9月6日 20時) (レス) id: fe2c1e07b2 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです、励みになります。ゆっくりの更新にはなりますが次のお話も楽しんでいただけたらなと思います！ (8月5日 23時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 私逆ハー大好物なので嬉しいです！この小説に出てくる実況者様達全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (8月4日 21時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてとても嬉しいです！徐々に色んな方を出して行きたいと思っていますので気長にお待ちくださいませ！ (7月14日 22時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霙 | 作成日時：2023年1月22日 23時
