【d!】ヘビースモーカーと嫌煙家【z/m】

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いつも通りの朝。いつも通りの時間に家を出ていつも通りの電車のいつも通りの車両に乗りいつも通りの駅で降りる。


いつもと違うのは、改札を抜けると後ろから誰かに肩を叩かれた事。
条件反射で振り返るとそこには金髪のバチクソイケメンが立っていた。


「おはようグルちゃん」
「おう」


挨拶をすると彼は自然と私の隣に並び歩き出す。


「同じ電車だった？」

「ああ。車両もな」

「えっ、声かけてくれればよかったのに！」

「イヤホンして爆睡こいてる奴起こせんやろ」


「ごもっともです」と返せば楽しそうに笑う彼は私とトントンの同期のグルッペン。
彼とトントンは仲がいいから、そんなに面識のなかった私たちもこうして話すようになった。


特に喋ることもせず歩いていると隣でくわっと大きな口を開けてあくびをするグルちゃんが視界の端に入る。
目の端に溜まった涙を拭いすまん、と小さく謝る彼に首を振る。


「最近そっち忙しいの？」

「ああ、大きな案件があってな」

「そっか。トントンも死んでそう…」

「ここんとこいっつも隈作ってるな」


目の下に隈を作ってイライラしているトントンの姿が容易に想像できて少し笑う。


するとグルちゃんは不思議そうに私を見る。
それに気付き、なに？と言えば今度はグルちゃんが首を振る。


「なんか少し雰囲気が変わったなと思ってな」

「……そう？」


私が首をかしげるとグルちゃんはふっ、と小さく笑う。



そしてグルちゃんは会社の近くに着くとコンビニに寄ると手を振って店内に入って行った。

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