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「ああ、先客っすか」

「…やぁ、ヘビースモーカー」

「Aさんには言われたくないですね」


自分の口から出る紫煙が浮かぶのをボケーっと眺めていると喫煙所の扉が開き目だけでそちらを見るとショッピくんが入ってくる。
彼もこちらを一瞥すると何食わぬ顔で私の隣に腰掛ける。


タバコを一本咥えて胸ポケットを叩き、次に少し腰を浮かせお尻を叩き出す。きっとライターを探しているだろう。眉を寄せ首を傾げている。
火、ないの?と声をかけると、ほうっふねとタバコを咥えたまま話すからアホっぽくて笑ってしまう。


「火くらはい」

「ん、どうぞ」


私はタバコを咥え直してライターを彼に渡す。会釈をしてそれを取り咥えているタバコに火をつける。
すぅ、と吸い込んだ煙を緩やかに吐き出す彼の横顔はやはり綺麗だ。


「…なんかお蕎麦食べたいな」

「あー、いいっすね。蕎麦」

「今日寒いしあったかいのがいいな」

「行きます?」

「行っちゃう?」


ふと言った一言からお昼はショッピくんと会社近くの蕎麦屋に行くことになった。
そうと決まるとお腹は一層空いて、昼休憩までの一時間半はなかなか辛い時間だった。


やっと迎えたお昼休み。二人でオフィスを出ようとするとゾムくんに声をかけられる。
その横には他の部署の女の子がピッタリとくっついている。


あー、この子ゾムのこと狙ってるって噂の宮城さんだ。
彼女と目が合い軽く会釈をすると、あちらもぺこりと会釈を返す。


「二人してどこ行くん?」

「お蕎麦食べたいねって話してたから食べに行くよ」

「…ふーん。俺も一緒してええ?」


ゾムくんは私を一瞥した後ショッピくんに視線を移しあからさまに睨みを利かす。殺気、殺気!


「あ、じゃあ私も!」


ゾムくんの横にいた彼女、宮城さんはゾムくんの腕に手を掛けながら照れたように言った。

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007(プロフ) - どうもです~。遂にですね…嬉しす ぎてガッツポーズかましちゃいました…!相変 わらず言葉選びが素敵で…。言い過ぎてく どい様ですが、有馬さんのペースで無理せず更新してくださいね! (2019年12月12日 1時) (レス) id: 02706c0822 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 不眠みんみんさん» いえ、困惑させてしまったみたいですみません。早く修繕されるといいですね(^^) (2019年11月13日 18時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
不眠みんみん(プロフ) - 有馬さん» なんかスマホバグってるみたいで他の作品もそうなってますね…勘違いしてすみません! (2019年11月13日 18時) (レス) id: 94afcdf064 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 不眠みんみんさん» はじめまして。コメントありがとうございます。しっかりフラグを外して作成していますが外れていませんか? (2019年11月13日 17時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
不眠みんみん(プロフ) - あれ…私のスマホバグってんのか分からないんですけどオリフラ外してますか? (2019年11月13日 0時) (レス) id: 94afcdf064 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有馬 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年11月9日 11時

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