【d!】ヘビースモーカーと嫌煙家【z/m】

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案の定、眠りにつけたのはそれから三時間後。
30分しか眠れなかった身体は悲鳴を上げていて、今日に限って運良く座れてしまったから睡魔との戦い。その末ほんの数分で負けた。
降り過ごしそうになってめっちゃ焦ったし躓いたから恥ずかしかった。


もうすぐでお昼休憩というところでオフィス内がざわめく。派遣の人が親戚の不幸で早退することになったからだ。


その子が帰ってから誰が残った仕事を誰が引き受けるかで揉めていた。というか押し付け合い。
お昼休憩前だし華金だから残業になるのが嫌なのはわかるけどさぁ。


誰も引き受けないならしょうがない。それに派遣の人にはいつも助けてもらってるし。
そう思って残業確定の選択肢を選ぶ。いいよね、どうせ私は独り身ですし？


とか、強がってたけど定時を迎える少し前から寝不足な私の眠気はここに来てピークを迎える。
昼休みも返上して作業してたのが仇となったな。


定時になりオフィスに誰もいなくなると張っていた気が一気に抜けて一段と眠くなる。


もういいや、少し寝よう。
そう思って机に突っ伏し目を閉じてしまえば意識はすぐに遠のいた。


───先輩、好きやで。…キスしてええ？


え、ちょっと待って！心の準備が…！！


近い！近いって！ちょっとまっ…───



唇に暖かい感触がしたところで(夢だけど)ハッと目を覚ますと、肩から何かが落ちる。


「パーカー？」

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