眠り姫は知っている【探偵チームkz事件ノート】

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彩side

私、立花 彩です。

中学1年生で、進学塾の秀明ゼミナールに通っています。

その秀明の仲間で「探偵チームkz」を結成したのは、小6のとき。

そして今日、そのみんなと病院に来ているんです。

理由は、翼が倒れたから。

生ゴミの回収をしていたところで、匂いに負けた見たい。

……なのですが。

なんだか病院がざわざわしていて、看護婦さんに声をかけられ無い。

お友達の看護婦さんにお話を聞きに行った黒木君が、今やっと戻って来た。

小「黒木、どうだった？」

黒「princess roseが目覚めたらしい。」

「「「Princess rose？」」」

黒「本名は、怜宮 麗華だ。怜宮グループのご令嬢だよ。今日まで約1年3ヶ月、ずっと眠っていたみたいだ。」

上「クラインレビン症候群か。」

黒「あぁ、またの名を眠り姫病。日本じゃ知名度が低い。なんでもできる完璧美人で、眠り続けているから、眠り姫。princess roseと呼ばれているらしい。」

なるほど、確かにピッタリ。

その時、近くの病室から、女の人が出てきた。

すごい……綺麗な人。

まさに、羞花閉月って言葉がぴったり。

こんな人、初めて！

小花柄のロングスカートをまとった女の人は、沢山の人がハッと振り返る中、何でもないと言うように歩いて行く。

彩「まさか……あの人？Princess roseって言う。噂の。」

黒「ご名答、アーヤ。彼女がPrincess rose。怜宮 麗華だよ。」

私がほぅっと見惚れていると、後ろから馴染みのある声がした。

彩「翼！」

若「おー、美門。調子はどうだ。」

忍「心配したよ。」

翼「ごめん。俺は無事回復。みんな、どうした？」

小「美門、怜宮グループって知ってるだろ。」

黒「そこのご令嬢を見かけたところ。」

上「眠り姫病で、入院していたらしい。」

翼「へぇ、去年の3ヶ月前から目覚めないって言う？」

やっと人がひきはじめて、道を歩けるようになった。

彩「じゃあ、戻ろっか。」

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