ヒドインをお家に帰さなきゃ((つう

録音 ページ2

川島君は少し考えてから小さくお辞儀をして帰って行きました。

「あとは彼次第かな〜」

「何をニヤニヤしてんの！？」

「いや、別に！」

なんだか、頬っぺたが紅潮してるような気が……？

この兄には私をモデルにえげつない兄妹恋愛もののマンガ書いたりしてるし……まあそんな感じの妄想でもしているんでしょう

私は立ち上がりました

「え！？どこに行くの？僕も……」

「来なくていい！」

走りだします。

「かわしまくーん！！」

「なんだ？」

やっと追い付きました……私の脚力はおそらくアスパラガス以下なのでもう足が……プルプルしてます

「ハァッハァッ……かっ川島君！！極楽鳥さんは……ハァ……貴男と仲良くなりたいと言っていました！確かに外見は変でも……性格がその……ウザくても！歩み寄る努力はしてあげてください！！」

あ、足が……

パタリと倒れる寸前。
足の下に空気が入った様に感じました

「いい音声ゲット〜♪」

すると私の『ハァッハァ……』という声が録音されてました。
殴ったり蹴ったりしたいんですけど生憎私にはそこまでの体力は残ってません……
イヤですけどおんぶされるしかないようです。

「じゃあね！後は君次第だっ！！」

「……ハイ」

家に帰って極楽鳥さんに電話をしなきゃですね

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