私とあなたと修学旅行 ページ24
「はーい、班ごとにならべぇー!」
この学校にもだいぶ慣れてきた私ですが、いきなりの修学旅行引率!なんという気分転換!
旅行、もとい修学旅行に少し浮かれていると、星海坊主先生の怒号がとんだ。
「お前らァ!一般人に迷惑をかけるな、サツに捕まるな、学校名は話すな、これは厳守しろよ!!!」
「……星海坊主先生…!」
もはや列になってならぶ気もない生徒たちに呼びかけるその姿はどう見ても毛量が減っていた…。
ダメだ…星海坊主先生のストレスがカンストしていらっしゃる…!
……まあ、言ってることは“私達”にとってはもっともなんだけどね!
思わずうつろな目で遠くを眺めてしまう。
…いや、気を強く持て私…!
今回の修学旅行では見回りという名の観光…じゃなくて見回りがあるんだ、楽しむぞ!!
**********
「ねぇセンセ―、この宇治抹茶おいしーよー」
「……そう…」
町を歩く私のかたわらには笑顔の神威さん。
…ん?
「星海坊主先生と一緒にまわる予定だよね!」
「あはは、そんなコトどうだっていーじゃん」
「綿密に立てた教師陣の計画をコイツ…」
こんなやりとりをしているのには訳があるのだ。
分かりやすく説明をさせてもらうと…。
この場合、銀魂高校との争いをできる限り避けるための最善策はどちらかの大将を戦わせないようにすることになる。
この学校の番長は神威となっているので神威の行動を制限、もしくは監視することが出来ればよいのだ。
…まぁ例によって監視役は星海坊主先生が引き受けることになったのだが―――。
「ここにいるってことは…」
「せっかくの修学旅行をあんなハゲと過ごすなんてたえられないよ」
「私と会ったからには私と回ることになるんだけど…?」
それでもいいのか、と恨みがましく神威をにらみつけるとにこりと曖昧な笑みを浮かべ口を開いた。
「センセ―と回りたいから会いに来た、っていったら?」
「……」
「セーンセっ?」
「…………」
言われた言葉に思わず固まってしまった私はどうしたら良いんだろう…。
鏡を見なくてもわかるほどに顔が熱い。
美形のせいで、一瞬にして恋愛モードを引っ張られてしまった。トキメキスイッチ入った…。
やばい、ジョークでもきゅんとくる。神威さんの顔面偏差値高すぎる…!
「・・・そんなに耐性ないのか、いやその方がやりやすいかな・・・」
頭を抱えて邪念を振り払おうとしていると、ボソッと何かが聞こえた気がしたが気にする余裕はなかった。
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています!更新頑張ってくたさい! (2020年4月24日 17時) (レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺15さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです!なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺15 - 初コメ失礼します。とっても面白いです!更新がんばってください!応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます! (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にわとり | 作成日時:2017年12月27日 21時