不良と私と帰り道�� ページ3
って、今の私は社会人っ！学生時代はもう過去の黒歴史ぃ！
久しぶりの喧嘩と酒で頭がパーになっていた…
危ない危ない…！
ーーだとしたって、まぁ。
「喧嘩ふっかけてきたのは本当だからさぁ、生徒手帳と財布出そうか、今日は見逃してあげるから」
地面に転がる不良と同じ目線まで下げるべく私も地面にしゃがみこむ。
顔を見れば、目を瞬かせ眉根を寄せていた。
「生徒手帳と…財布？」
「は？うん、財布、ほら早くしてよ」
しぶしぶといった様子で懐から財布と生徒手帳を取り出しているのをぼんやりと眺める。
ナンパするぐらいだから金は小遣い程度には持ってると思うんだけどな、どうだろ。まぁ子供の財布なんだし、そんな期待は……。
｢うん？子供の財布？｣
｢え、あの、どうしたんすか…？｣
｢でも、いや、学生、教員免許、子供…あぁー｣
…私教師になったんだしね。教師が子供から金取るとか教育委員会問題だよ、やっぱ。
「財布はいいから…」
「え！あざっす」
「う、うん…」
踏みとどまれて良かった、取りたての教員免許剥奪されるとこだったもん、昔より私は進化した！
で、でも、今月生活カツカツだしなぁ…むしろ足りない？
…。どうせナンパの足しになっちゃうならいっそ…
｢ちがうっ！！｣
あっー！と頭を抱えて煩悩と習性をはらっていたからいけなかったのかもしれない。
…もしくはそもそも寄り道をしたのが悪かったのか、今ではもう分からない。
ーーだって…
「ねぇ、センセーなにやってんの」
「っ！」
出会ったものは仕方が無いのだから……
「ねぇ、」
「………えへ…」
「…これ誰がやったの？」
神威が指し示しているのは明らかに不良を指している。
…『これ』って確実に地面に転がってる奴らのこと言ってるよね…？
ーーよし、シラをきり通そうか、
…そう決意したところだったのに…
「姐さん、教師だったんすか！？」
「あっ」
あぁ、終わった。
見るからに笑顔が深まっていった顔を見て終わりを確信する。
加減なんかせずに締め落としちゃてえばよかった、なんて今更のようにおもだす。
「…君ら、誰にやられたの？」
「この人っす、いやぁ上玉釣れたと思ったんすけどね、人に擬態した新種のゴリラだとは気づかなかったっす」
「酷い！」
勝手に狙っておいて！と叫ぶ私を、無視して神威に愚痴り始めてしまった。
「センセーだよね、やったの？」
「あははは…」
にこにこにこ、
にこにこにこ。
冷や汗が止まらないまま、引きつった笑いを浮かべる私と、微笑み獲物を見つけたかのように笑う神威。
…どうしてこうなるの！
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
