遅刻と時計と３０分 ページ12
でも……
「ばいばいって言ったんだよね…」
「あー、うん。」
気にしすぎ…では無い方が嬉しいが…
もしも、二度と『わたし』が出てこない…
という意味での「ばいばい」だとしたら
それはそれで嬉しいけど…
「何で今、このタイミングで消えたんだろ」
「……さぁ」
「…な、何？今の間」
「さぁ？」
…明らかになんか知ってる！
…でも、神威が何をしたんだろ。
『わたし』は、何をされて消えたんだろう。
しばらくうんうん唸っていると、仕方がないとばかりに神威が息をはいた。
「…誰もケンカしてくれなくなった、って言われたから…」
「…うん」
「俺がケンカしてあげるって言ったんだよ。」
「…は！？」
「それだけ」
「それだけって…」
…ま、まぁ、それで消えたのならいいんだ。
…うん。
…ちょっとキュンとしたなんてことは無い。
断じて、ない！
「…ていうか、センセー」
「うん？」
「遅刻」
ちこく…、遅刻…、はっ！
着替え、はそのまま寝たから必要ない、
化粧は見苦しくない程度にすればいいし…
…必要最低限の身支度だけを、慌ただしく整える。
「うーん、センセーあんまり化粧しても変わんないなー、つまんない」
「殴るよ？」
「あはは、こわいこわい」
「…」
脳をフル活用して、必要な資料や持ち物をそろえる。
その際、いつの間にか用意を終わらせた神威がうろちょろしながらちょっかい出して来るのを殴りたくなるが、何とかこらえた。
「終わった！」
「じゃー、行こうか？」
「行こう！」
…そういや、神威の道案内がなきゃ学校に行く道が分からないんだった…
自分の迂闊さとこの地形を恨みつつも、神威の肩を押して急かす。
が、神威は急に立ち止まりにっこり笑いながら振り向き、口を開く。
「センセー、家の時計３０分位早いんだよ？」
「……へ？」
1、2秒固まったが、慌てて鞄にしまい込んだ自分の時計を引っ張り出し、玄関から見える時計と見比べる。
…ホントに３０分ズレてる…
安堵して、思わずうなだれたのは一瞬。
慌てて神威に掴みかかった。
「どうしよう、他の生徒に見られたら私の色々な何が終わるんだけど！」
「…とりあえず、この辺りにはうちの生徒はいないけど…」
「ないけど？」
「銀魂高校の生徒がだいたいこの辺り。」
「え」
…ダメじゃん、今の時間帯みんな登校してるじゃん…
神威をガクガクと揺さぶりながら、慌てていると、揺さぶられた衝撃で私のポケットから、何かが落ちた。
いったん、神威から手を離し、拾い上げると…
「…ん？何だっけ、これ。」
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
