【wrwrd】俺の仕事場の後輩が俺を好きすぎる

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コイノヤマイ？
鯉の病？
鯉の山井？


「なんやねんそれ」
『恋やで？ラブ！ってこと！とんちはその子が好きってこと！』
「おい茶化すな言うたやろど突くで」
『いやいやいやいや茶化してないからー！』

茶化されてイラつく俺とは対照的に、大先生は嬉しそうに「ついにトントンも童貞卒業かぁ〜」と言う。なにが童貞卒業やねん

『だってその子見て胸がモヤモヤするんやろ？』
「おん」
『イライラとかじゃないやろ？』
「ちゃう」
『笑った顔可愛いな〜とか思っちゃったりするやろ？』
「まあ顔はかわええからな」
『シャオちゃんに告白された時どんな感じやった？』
「どんな感じ…？」
『そー、とんち自身はそのことにどう思った？』

どう思った。
そんなん、シャオロンの気持ちを自己的な理由で軽視してるAはアカンやろって思って怒った。それはシャオロンの為でもあり、Aの為でもあると思って。それ以外、無い。


『シャオちゃんがその子に告白したって知った時、どう思った？』


シャオロンがAに告白した「事」をどう思ったか、



「、嫌、やったかなぁ」

『…ほら、もう答えでとるやん？』


「…や、まってや大先生？相手めっちゃ年下やで？」
『犯罪の年齢なん？』
「いや成人はしとるけど」
『やったら問題ないやん？その子もとんちが好きならWIN-WINよ』
「好…」


好き、あいつも俺を好き。
あいつはトントンが好きだから、もし俺がトントンやってわかったら、どうなるんや。

『ま、恋することはええ事やで』
「…」
『あんま盲目にならんようにな』

それだけは俺との約束ね、と言ってその後二、三言交わし、電話は途切れた。


「…盲目」

恋は盲目ってやつ、なんかな
しかし俺にそんな事わかるわけもなく。考えても考えても底のない沼に落ちていくような感覚。抜けられない、浸れば浸るほど抜け出せない。手を伸ばしてもどこもつかめない。
その感覚は決して気持ちの良いようなものではない。ドロドロに揉まれて苦しい。息ができるのに苦しい、ソレ


「…恋愛って、ええ事なんか？」


この苦しさがええんかな、初めての俺には、何もわからん

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