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出所者の社会復帰は大変だと、刑務所の中で他の受刑者から聞いていた
だけど俺は、千冬やドラケン達 元東卍のメンバーに助けられながら、こうやって 普通の生活をまた送れてる
コイツらには感謝してる。本当に
「一虎くん、餌やりの時間です」
「･････････嫌だ」
･･･感謝はしてんだ。マジで。
だけど
「餌やりだけはっ･･･掃除なら いくらでもすっから」
「ダメです。やってください」
「クッ」
だけど俺は まだここの仕事に慣れないでいた
餌やりなんかは特にそうだ。なぜ嫌かと言えば＿＿＿
「い"っで！？」
俺が抱くと、動物達は大暴れする。
おかげで俺の腕は引っ掻き傷ばかり、もう これだけは 一生ダメな気ィする
(動物に嫌われてる店員とか、絶対ェ ペットショップむいてねえよな･･･)
俺は客と千冬にバレないように、重い溜息をついた。
·
·
───
─
んでま、あれから数時間が経ったワケだが･･･
(いつまでいんだ この女･･･！！？)
昼間のボッチ女子大生は、あれからずっと 産まれたばっかの子犬の前でしゃがみこんでいた
さすがに途中で(まさか気絶してるのでは)と思って、コッソリ覗き込んだけど、目はしっかり開いていたから放っといた
＿＿＿もう冬も近くなった 今日この頃
日はとっくに暮れ、店前の街灯が煌びやかに光っていた
(･･････とりあえず･･･もう閉店時間だし、声掛けっか･･･)
「あの」
腰を少し屈め、相手は一応 客だからと笑顔を貼り付けた
『･･･は？･･･なに』
ブチッ
「･･････」
貼り付けた笑顔の上に、青筋が立つ。
(こんっのチンピラ娘･･･クッソ生意気･･･っ)
えらくダルそうに返された「なに」という2文字と、警戒心のある睨みに、少しイラッとした
なんとか笑顔を貼り続けようと努力はしたが、必死に釣り上げた口角がヒクヒクと痙攣してしまう
「ッ･･･あのォもう閉店時間なんで」
後ろからドンッと、腰あたりを小突かれる
── 千冬だった。
(あんだよ)
(ちょっと！相手はチンピラじゃありませんよ！？なにお客様にメンチ切ってんですか！！)
(あ。ヤベ)
ついイラッとして、凄んでしまっていたらしい。
＊→←「Marriages are made in heaven.」
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綾林檎 - あいこさん» とっても嬉しいです！ありがとうございます (2021年11月5日 8時) (
レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ(プロフ) - まだ途中までしか読んでないですが、キュンキュンしちゃいます！ (2021年11月2日 20時) (レス) id: 2a2413d9a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2021年10月20日 20時
