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*三話* ページ4

友達だとしてもさすがに異性と同居なんてないため


親と喧嘩したAが今日限りで泊まりにきた、と適当に説明する。





元々の素直な性格も変わっていないようで、Aは簡単に信じ込んだ。







「友達かぁ…。あの、覚えてなくて本当にすみません!すぐにでも思い出したいんですけど……」




Aは眉を下げて悲しそうな表情をした。




……ああ、俺にも何か手伝えることはないのかな。



そもそもの原因がわからないんじゃ

到底無理な話だろうけど。








「Aは悪くないから謝らないで。とりあえず病院に行ってみよっか、俺も着いてくからさ」


『はい…ありがとうございます』





こういう時にはどの病院に行けばいいんだろう……精神科かな?


まさか身近な人が記憶を失うなんて思いもしなかったからわからない。






俺の言葉に嬉しそうに笑うAの顔を見ると、心が痛んだ。




この子は何にも知らないんだなって。




もういっそ__一から関係を築き直せたらいいのに。




*****




とりあえず精神科に行くと、Aは検査やカウンセリングを受けることになった。



その間俺は先生と二人きり。








「では、如月さんが記憶を失う原因となる心当たりはありますか?」


「心当たり…ですか」





正直、心当たりしかない。



Aがあの件で精神を病むのも無理はないはず。



十中八九あれが原因で間違いないだろう。






しかし、俺はそれを打ち明けることに迷いを感じていた。




ネット活動者として万が一の可能性は常に見ていなければならないこと。



もしもの可能性を見て、これを打ち明けていいのかがわからなかった。








「……彼女の身を案ずるのでしたら、どんなことでも教えてください」





その言葉を聞いて、ようやく覚悟が決まった。


やっぱり自分よりもAの方が大切だ。





「…わかりました、話しますね」





俺は自分の知っている範囲のこと全てを先生に話した。



先生は目を離すことなく、真剣そのもので話を聞いてくれている。








「成程、でしたらそれが原因なのも充分有り得ますね」





やっぱりか…


だとしたら本当に申し訳ない。







「先生、如月さんの診察が終わりました」




そこでタイミング良く女性の先生が駆け込んできた。



そして何やら先生にひそひそと耳打ちする。









「紫水さん、如月さんの容態がわかりました。





__彼女は、解離性健忘です」

*四話*→←*二話*



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しらたま色のねおん。(プロフ) - 桜あややさん» 二股でいいのですか?(( (2021年7月29日 15時) (レス) id: 397afb6c54 (このIDを非表示/違反報告)
桜あやや(プロフ) - 好きです二股でいいので結婚してくださいっっっっっっっっっっっ!!!!! (2021年7月29日 13時) (レス) id: 90426be14c (このIDを非表示/違反報告)
しらたま色のねおん。(プロフ) - 柏木。さん» おおありがとうございます結婚しましょう?((( (2021年5月23日 7時) (レス) id: 397afb6c54 (このIDを非表示/違反報告)
柏木。(プロフ) - あっっっっ好きです結婚しましょう???(は) (2021年5月23日 0時) (レス) id: f5d9efa36a (このIDを非表示/違反報告)
結(ゆい) - うほうっほうっほうほおおおおおおおお!((殴すみません本性が出てしまいました。 (2021年5月2日 8時) (レス) id: 28fa5b3b0f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらたま色のねおん。 | 作成日時:2021年2月14日 19時

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