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「こっちに来てから日差しが強すぎて」
「だよな、やっぱりそうなんだよ。全然違うよな」
「正直に言うと日傘を持つのも面倒なんですよね。邪魔だし、重いし、店に入るとすぐ忘れて来ちゃうし」
「しかもカメラ回してる時は見栄えが悪いって不評だったよな」
「そうそう。だから置いて行くつもりだったんですけど、私が日に焼けるとメイクさんがかなり苦労する事になるみたいで……」
「ああ〜……」
「気温が高いわけじゃないんですけどね、カラッとしすぎなのかな」
「どっちにしろオレはもうホテルに戻りたいよ」
「奇遇ですね、私もそう思ってたところです」
「そもそもオレ達どこに向かってるの？」
「さあ……？」
Aがこっちを向いて首を傾げると、傘も一緒に傾いて、光が反射する地面に楕円形の濃い影を作る。
容赦ない太陽の日差しに目を細めて道の先を見ると、オープンテラスのカフェを見つけてしまった。
大きめのパラソルのお陰で、ちょうど良い日陰が出来ている。
そこを指差せば、Aがしっかりと頷いて見せた。
「とりあえずオレ達は水分補給で」
「賛成」
「オレ甘いのが良い。さっぱりしたやつ、シャリシャリの。オレが払うから注文はAがして」
「わーい！」
開けっ放しの店の中でメニューを見ながらAが流暢な英語で注文している間に、マネージャーさんへ一応「迷子になりました」と送っておく。
すぐに返信が来ると「お前達にもカメラを持たせるべきだった」という後悔の一言と共に、地図が添付されていた。
カメラが無いとすぐ自由に走ってしまうのは直さないといけない。
多分直らないし、それならカメラの前でも自由に過ごすべきなんだろうと思う。オレもAも。
地図を開いて確認すれば、そもそも一本道をまっすぐ行くだけだから迷子も何も無くて、さほど心配もされていないらしい。
テイクアウトで受け取った冷たいカップ片手にまたAと二人で歩いて行く。
途中、露天に売っていたおもちゃみたいなサングラスをAがお礼だと買ってくれて、お揃いではないけど似たようなものを二人で付けて先へ進む。
紫外線は避けてくれないだろうけど。
うーん、これでオレ達も現地の風に染まりつつある……のか、どうだろうか。
ようやく目的地に到着し集団に追いつくと、ドヨンが腰に手を当てて「ヒョンもAもはしゃぎすぎ！」と、オレ達に大きなため息を吐き出した。
...
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せの(プロフ) - よよさん» ありがとうございます！こちらこそたくさん読んでいただけてとっても嬉しいです！最後まであと少し頑張るのでよろしくお願いします〜！ (2021年3月15日 21時) (
レス) id: f4b310de98 (このIDを非表示/違反報告)
よよ - 終わっちゃうの寂しいですが、こんなに良い小説を長く書き続けてくださってありがとうございました。好きすぎて何回も読み返しています。最後まで応援しております！ (2021年3月15日 16時) (レス) id: 736e832086 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» もさんありがとうございます〜！長かったようで短か……長い小説もやっと終わりを迎えられることが出来そうでうれしいです！☆ありがとうございます！がんばりま〜す！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - ついに次で最終章なんですね(;_;)凄く大好きな作品なので長かったような短かったような...という少ししんみりした気持ちです(;_;)☆を押すことしか出来ませんがNCTの紅一点、最後の最後まで応援してます！ (2021年3月15日 14時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - mmmabcさん» ありがとうございます！完結！燃え尽きたいです！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2021年2月1日 10時
