#138「変わらない気持ち」 ページ46
バスの中は静まり返っていた。
みんな眠っているのだろう。
そんな中私は起きたままぼーっと外を眺めていた。
なにげなく後ろをむくと、眠っている日向くんと、日向くんの肩によりかかって眠る仁花ちゃん。
こうみると、ふたりってお似合いだな…
私なんかより…
目を細め再び前を向く。
「日向と別れたんだって?」
通路をはさんで隣に座る縁下さんにこえをかけられる。
「え…はい…」
「理由とかは?」
「……っ…」
私は縁下さんに日向くんに告げられた言葉を全て話す。
「あの日向がねぇ……」
「はい…」
「夜月は、それきいてどうおもったの?」
「そりゃ、落ち込みますよ…だって私は…」
まだ日向くんがすきなんだから。
「日向も同じだとおもうよ。」
縁下さんはにこっと笑う。
「え、でも私振られたんですよ?」
「あんなに夜月のことが大好きなのに急に嫌いになるわけないよ。きっとなにか理由があるんじゃないかな。」
理由……
「私……どうしたらいいですか?」
「夜月は夜月のままでいればいいと思うよ、俺は。」
縁下さんが微笑む。
「日向くんのこと、好きなままで、いいですかね…」
「うん。」
「私、日向くんのこと、大好きなんです。」
ぎゅっと日向くんとお揃いのストラップを握りしめる。
「タイミングがあれば、そのことまた日向に伝えるといいよ、あ、でも今がチャンス!って思ってる男たちもいるかもだから、そこらへんは気をつけてな。なんかあったら相談しな?」
縁下さん、なんて優しいんだろう。
「はいっ…!ありがとうございます…!!」
涙を堪えながら頭を下げる。
私は日向くんがすき。
日向くんに嫌われてしまったとしても、日向くんがすきなんだ。
この気持ちに、うそをついちゃダメだ。
私は…日向くんをすきでいよう。
出会ったあの日と、変わらない気持ちで……
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まみま - ひぃなぁたぁうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお (2017年1月5日 22時) (レス) id: 8328bf08b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - はなさん» まさかの展開です(;_;)!これからも応援お願い致します! (2014年9月16日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
はな - まさかの展開ですね……っ!! (2014年9月16日 1時) (レス) id: d6b73594bc (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - なっつさん» なんと恐れ大き言葉!(;_;)ありがとうございます!これからもがんばります! (2014年9月15日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - ちょこうさぎ。さん» これからも応援してください!コメントありがとうございます(;_;) (2014年9月15日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなねお。 | 作成日時:2014年7月20日 15時