成り変わり令嬢、魔導騎士目指すの巻（wrwrd!） (ページ6)

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現実離れした出来事とは裏腹に自分の脳は一周回って冷静になる。
本当に自分なのかと手を振れば勿論鏡なので同じように鏡も手を振る。

『うそー…これが自分か。』

此処まできたら認めるしかあるまい。
私は A・シュネーだ。

普通悪役令嬢の部屋の描写なんてあるはずが無いので気づくのにかなり時間がかかってしまった。
やはり彼女もちゃんと女性なんだなとしみじみ思う。

別に私は彼女が嫌いなわけでは無いし、まぁ、そこは良い。

しかし問題はこの救われない悪役令嬢としてのシュネーについてだ。
おのれ運営、なんでシュネーが生き残る道を作ってやらないんだ…
まさか今になってこの立場を後悔する日が来るとは思わずため息をつく。

ハッピーエンドではヒロインに毒をもった容疑で処刑
ノーマルでも魔物の襲撃で死.亡
バッドはヒロインも助けられることなくまとめて死.亡

ざっくり言うとこんな感じなのだ。
可愛い顔が台無しになっていそうだが事情が事情なんだ、今現在何処にいるかはわからないがシュネーには許してほしいと思う。

『どーしてこんなことに巻き込まれちゃうかな…え、平凡な人生から急なハードモードは死んじゃうよ神様。』

いや、でもまだ希望はあるはずだ。
大事なのは今が何日かであるという事、幸い早めに起きたからか使用人は来る気配もない。着替えるついでに色々とシュネーについて知っていこう。